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2009年10月 1日 (木)

我が故郷

 今日から10月、暦も改まり心機一転の今朝方、街角には冬服に装いを替えた中高生の姿が大勢見受けられた。それにしても「暑さ寒さも彼岸まで」とは言うものの、ここ数年は、この時期の朝夕の冷え込みはさほどではなく、一概に暖かい日々が続いている。金木犀の花が一週間ほど香わしい仄かな匂いを漂わせ、周囲を優しく秋色に包んだ後、これからいよいよ本格的な紅葉シーズン、更には行楽シーズン到来となる。先週末、釣りの帰路で20年振り以上で通った夏井川渓谷は、まだその気配が予兆程度にしか感じとれなかったが、標高の高い吾妻連峰や安達太良の頂きでは、薄っすらと色づき始め、秋の足音が迫りつつあることをほのめかしている。そんな季節の移ろいを肌で感じながら、この現世に生きている幸せを身近に感じていたいと願う今日此の頃である。それだけ自分も知らず知らずのうちに年を重ねてきたのだとしみじみ思い、感傷に浸ることしばしである。

 さて、今回は故郷について語りたいと思う。わが故郷は、言わずもがなであるが、福島県である。東北の最南端に位置し、とりわけ面積では、日本全国47都道府県中、3番目の広さを誇る。都会の雑踏や喧騒からは程遠く、公害や雑念とはおよそかけ離れた無縁の土地柄で、かの有名な高村光太郎の妻、智恵子の生まれ故郷でもあり、その彼女を持って言わしめた名台詞が「東京には空がない。福島にはほんとうの空がある」である。海と山々と川に囲まれた豊かな環境下にある。また、お国自慢になるが、地酒がすこぶる美味く、また果物王国と異名をとるほど食い物にかけては事欠かない。そんな自然に育まれた風土と風習、そして何より人情味あふれる人付き合いがあるのだ。ここで特筆しておきたいのは、独特のお国訛り、いわゆる方言についてである。生粋の郡山っこである私は、何の違和感も持たずに自然と訛りが身についたようだが、興味深いのは郡山の夏を彩る「采女祭り」の歌詞である。その中には、「みなさん見でねでまざんねがい」という一節がある。更には、語尾に「~だばい」と締めくくる。何とも垢ぬけしないようで、田舎者の象徴といった印象は拭い去れないが、私くらい年輪を重ねたものにしてみれば、妙に愛着があって嫌がおうにも郷愁を誘う文句である。

 しかしながら、私は子供のころから、こうした訛りを尊重していた訳ではない。どちらかと言えば、敬遠しあまり使いたくはなかった。実はこんなエピソードがある。十代の頃、北海道の大学に進学した私は、或るサークルの新歓コンパで、お酒の勢いも手伝い、話に夢中になっているうち、つい「そうだばい」と言ってしまい、それを聞いた県外出身の友人に笑われたことがあった。それ以来、方言で話すことを恥のように感じ、忌み嫌うようになった。また、郡山では、お年寄り言葉として、「疲れる」ことを「こわい」と表現する。これも通じなかった。逆に誤解を招いた。その2年後、東京のキャンパスに移動してからは、方言は固く封印してしまった。むずかゆさと違和感を感じながらも、「~じゃん」とか「~だよね」といった横浜言葉や標準語を努めて話すようにした。また、個人的に私は人混みが嫌いで、移動は電車を使うことを憚っていた。通学は専ら二輪。買い物や帰京の際の交通手段すら電車を使うことを避けた。別段、人との接触を回避したわけではないが、自然とこうなった。一度、友人と六本木で終電後の深夜まで酒を飲んだ帰り、タクシーを使ったことがあった。行き先を告げ、滞在先の品川のホテルまで運転手と会話をする中で、「お客さん、東北の方?」とズバリ見抜かれ、ドキッとした経験があった。どう取り繕ってもどこかでバレてしまうらしい。

 実際、私は東北人の言葉は濁りが強く、普通に会話しても発音が汚く、雑に聞こえるような気がしていた。よく「づーづー弁」とか「東北訛り」とか耳にすると、何か蔑まれている気がしてならない。ところが関西人は我々東北人とは感覚が180度違う。中学1年の時、家族旅行で訪れた大阪でそのことに気づいた。すべてがあからさまで、電車の中だろうが、道端であろうが、公衆の面前でも正々堂々と大阪弁で話を通す。東京でも関西の人は同様で、人目を憚らず、標準語などには目もくれず、話している最中でも人に言葉を合わすことすらなく、関西弁を崩さず喋りまくっている。恐らくは関西地方は、日本の歴史や文化の中心だったという自負と気候風土、更には民族性がそうさせるに違いない。陽気で話好きで口達者の気質に加えて、芸を好み、必ず会話の中にボケと突っ込みを交ぜ、最後にはオチを入れる。その楽観性と滑稽さに、周囲から見れば羨ましいとさえ感じる。

 私自身、東京の大学を卒業し、郷里に戻ってから22年の月日が流れた。「故郷は遠くにありて思うもの」という言葉があるが、大学生活の4年間は、私に改めて故郷の良さを見つめなおす良いきっかけとなったと思う。確かに中高生時代は、都会への憧ればかりが強く、田舎の良さを認めようとはしなかった。新し物好きで、常に流行を追いかけていた。「いつかはこの土地を飛び出して、陽のあたる場所に出て、ひと旗あげて故郷に錦を・・・」という気持ちが強かった。ところがどうだろう。いざ自分が年を重ねてみると、自らが住みなれた町にはやはり次第に愛着が芽生えてきたのだ。結局行きつく場所はここでしかないのだ。あれほど毛嫌いしていた訛りも受け入れられるようになり、今ではある種の愛しさのような感情すら抱いている。これはやはり、県外に出てみて、外から故郷を見つめたことで初めて感慨深く気づくことなのだろう。

 最後に、我が故郷を世間にPRする意味で、福島県の観光地や名所、その土地の名産品などを紹介して結びとしたい。ご存知の通り、福島県は東西に長い県である。北東の端に位置する新地町から南西の端にある桧枝岐村までは直線距離でも200km以上ある。これだけ広大な面積を抱えると、見どころはふんだんにある。県内は主に縦割りで浜通り、中通り、会津(通称はまなかあいづ)に区分される。以下箇条書きで列挙したい。

 浜通り

 新地―海釣り公園がすごい!夏場は火力の温排水の恩恵で毎日カンパチやイナダといった回遊魚が200匹以上釣れる。相馬―松川浦大橋のライトアップがドライブに最適。夏には潮干狩りを楽しめる。国道沿いに岩壁に彫られた百済観音もご立派。南相馬(旧原町市)―勇壮な野馬追い・無線局跡、シーサイドパーク・火力海釣り公園で青物釣り。浪江―DASH村、請戸秋鮭の遡上。富岡~大熊―原子力発電所。広野―日韓ワールドカップではアルゼンチンが合宿を張ったJビレッジ、天人岬でバーベキュー、広野火力海釣り公園は真冬に良型クロダイが上がる。いわき―国宝・白水阿弥陀堂、恐竜遺跡発掘で有名な大久川、アンモナイトセンター、夏井川渓谷の紅葉、常磐湯本温泉、スパリゾートハワイアンズの巨大室内プール、恐竜化石石炭博物館、小名浜ららみゅうで新鮮な魚介類のお買い物、アクアマリンふくしまで家族でお勉強、遊覧船でカモメに餌付け、マリンタワーで360度の巨大パノラマ展望、勿来の関所で古の歴史に触れる。勿来火力発電所では砂洲でヒラメ釣り、いわき七浜海水浴場で夏を満喫。

 銘菓・名産品は「じゃんがら」、「みよし」、好間「ジャンボシュークリーム」「めひかり」

 中通り

 福島周辺―有料観光道路「磐梯吾妻スカイライン」を登り詰めれば、すり鉢状の火口が印象的な吾妻小富士、土湯温泉ではこけし作り体験、飯坂温泉で旅の疲れを癒し、四季の里では、ガラス工房でオリジナルカップ制作、花見山公園では四季折々の花に触れ、アンナガーデン(教会)で眺望を楽しむ。中野不動尊は滝に打たれて夕涼み、福島地方競馬で一攫千金を目論み、霊山子供の村で童心に帰る。飯野町UFOふれあい館で異次元体験。二本松―安達が原ふるさと村ではバッピーちゃんと戯れ、霞が城で歴史探訪。11月の提灯祭りで艶やかさに陶酔し、菊人形でNHK大河ドラマを回想する。岳温泉では温泉三昧、昭和の森・オートキャンプ場ではトレーラーハウスに泊まって優雅なアウトドア体験、安達太良山登山で気分爽快。本宮周辺―コミュニティFMモットコムで地域の生の情報を入手、アサヒビール園では、ジンギスカンとスーパードライで舌鼓。三春―ハーブ園でポプリやラベンダーの香りに心酔。杜のくまさんでお気に入りのパンを食し、三春ふるさと村の民話茶屋で小休憩。三春ダムでバス釣りを体験したら、日本三大桜に数えし滝桜の威容に生命力を取り戻す。常葉町のムシムシランドでカブトムシと語り合えばあなたも昆虫博士。郡山周辺―ユラックス熱海でアイススケートを満喫し、温泉で疲れをとる。石莚ふれあい牧場で乳搾りやポニーと出会い、布引公園風車群で眼下に広がる猪苗代湖の眺望を満喫する。スペースパークに昇ればプラネタリュウムで星の浪漫に現世を忘れるほどの宇宙体験。須賀川周辺―牡丹園で花々と季節を感じ、大桑原つつじ園では何千本ものカラフルな躑躅に心を奪われる。乙字ケ滝で涼んだ後は岩瀬牧場で乳牛と触れ合う。羽鳥湖でゴルフ場・スキー場でスポーツに熱中し、レジーナの森でもテニス・バス釣り・キャンプのアウトドア体験。キョロロン村は子供パラダイス。ブリティッシュヒルズで異国文化と出会う。白河周辺―ここでカップルでボートはタブーの南湖公園、白河だるま市は全国でも有数の賑わい、黒塗りのシックな三重櫓の小峰城で歴史を語り、アウシュビッツ記念館では命の大切さを学ぶ。ルネッサンス棚倉で乗馬体験。滝根町―あぶくま洞、入水鍾乳洞、では外気温を忘れるほどの幻想空間。星の村展望台で新星を発見?小野町―りかちゃんキャッスルで昔を回顧。

 銘菓・名産―桃・葡萄、飯館牛、武者煎餅、霊山漬、薄皮饅頭、ままどおる、檸檬、エキソンパイ、白河ラーメン、かんのやゆべし、あさか舞い。 

 会津

 猪苗代湖周辺―天鏡閣は明治を感じる由緒正しき建造物、南が丘牧場でミルクアイスを頬張り、スキー場でいい汗を掻く。野口英世記念館で偉人の生涯を辿り、世界のガラス館では職人技に驚嘆。裏磐梯五色沼では、紅葉の下ボートで語らい、桧原湖はワカサギ釣り・ボートフィッシングのメッカ。宝の山と形容される磐梯山の威容に圧倒され、旧熱塩駅では日中線の記憶を辿る。日中ダムでは湖の底にある村の景色を想う。喜多方―蔵の町で馬車に風情を感じ、坂内食堂で名物を味わう。荻野漕艇場では地元高校生たちのボートの練習を見守り、山都では新そばに舌鼓。会津若松周辺―飯盛山・白虎隊祈念館では幕末の戊辰戦争の犠牲となり、非業の最期を遂げた厚顔無恥の隊士の遺影に哀悼の意を捧げ、珍しい建造物さざえ堂で工法を探り、日新館では、「ならぬものはならぬ」の会津武士道の精神を注入される。瀧澤本陣では刃の痕跡に戦の悲惨さに平和を誓う。、会津武家屋敷では武士の家屋や生活様式を体感でき、会津村では巨大慈母観音の高さに見とれる。東山温泉では名物、味噌田楽や川魚に腹具合を整え、鶴ヶ城では、松平容保の徳川家への忠誠心に触れ、隣町の本郷町では焼き物体験に心弾ませ、田島に向かう途中の芦の牧温泉で露天風呂につかり、旅の疲れを癒す。茅葺屋根の湯野上温泉駅で旅の情緒を味わった後は、旧街道の道すがら、奥座敷・大内宿では江戸時代にタイムスリップ。川沿いにかかる塔のへつりの吊り橋に揺られ、茶処で鮎の塩焼きを食らう。断崖に築かれた柳津虚空像尊の石段を上ってお参りを済ませれば、茶屋で名物あわまんじゅうを味わう。斎藤清美術館で版画の世界に魅了された後、山奥深くに分け入る。やがて尾瀬で水芭蕉や野草や水生植物と交わる。そして旅の締めは田子倉湖。天高く馬肥える秋を地で行く大自然の懐に抱かれて本当の自分を取り戻す。これが旅の醍醐味なのだろう。

 銘菓・名産品―強清水てんぷら饅頭、喜多方ラーメン、山都そば、日本酒(飛露喜・天明・花泉)、みそ田楽、こづゆ、白孔雀ジャンボカツ、柳津あわまんじゅう、高田梅

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