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2009年12月21日 (月)

時代をリードするディアゴスティーニ商法

 近年、「週刊20世紀」なる書物や「昭和タイムズ」なる時代の変遷をつぶさに辿れる、写真や図解入りの本が発売されている。自分が生きた時代の足跡を窺い知る史料として活用できるし、自らの半生を振り返る上で、貴重なお宝でもある。そして一番の目的は、その時代の流行や政治経済の情勢などを振り返り、懐かしむことができることだ。古くは学研の「学習」と「科学」に代表される、昆虫採集セットや顕微鏡などの実験器具や模型などを組み立てる楽しい付録がその走りだった。その後、その手法は「グリコのおもちゃ」にも使われ、各種お菓子について来る「シール」や「カード」なども購買意欲を駆り立てるのに打ってつけの商法だったと言える。私自身、仮面ライダーカード欲しさにスナックを購入していたし、事実、プロ野球選手のカードも集めていた。「何が入っているかわからない」というスリルや期待感など、今思えばゲーム感覚で楽しめ、子供心をくすぐる興味深い付録たちであった。

 そうした、まるで現代風「袋とじ」のような書籍がある。それは「ディアゴスティーニ」という出版社で、この会社は実に面白い。約5年ほど前から急激に日の目を浴びて来た。その魅力は何と言ってもユニークな付録にある。例えば「安土城」や「フェラーリ」の模型を完成させるために、毎週、部品を少しずつ買わせて、ひとたび購入すると完成するまで、間髪を置かずに毎回欠かさず購入しないと、実物も完成しないという商売上手ぶり。そして創刊号をかなりの低価格に抑え、購買意欲を煽り、最終号まで継続して購入させる商法である。また、その資料集が実に見易く、写真入りや図解で解説し、おまけにオリジナル特製バインダーなどを低価格で売り、毎週一冊ずつ増やしていくコレクト手法を用いているのだ。そこには昔の「ナカバヤシアルバム」のような毎回増える楽しみがあり、最後は世界で自分だけの資料集が完成するという寸法。毎週定期的に買わないと続きがわからない。まるで「巨人の星」状態だ。この手法は見事と言うほかない。一体購読者は何冊まで続くのか分からないし、気づくと「ン万円?」にもなっていたりする心配や怖さもある。模型が完成しなければ元も子もないのだから途中でやめる訳には行かない。そして子供から大人までがハマる、好奇心や興味をそそられる付録内容には、つくづく感服してしまうほど。これまでにその会社がどんな書籍・付録を発売したか見てみよう。その都度、テレビ等で大々的に宣伝しているので、一度は見たことがあるだろう。

 ①「週刊そーなんだ!」 物の仕組みを科学的根拠に基づいて解明していく。大人でも勉強になる。社会編・科学編・歴史編などがある。

 ②「週刊鉄道データファイル」 鉄道ファン必見の珠玉の一冊。面白情報満載。

 ③「青春のうたベストコレクション」 フォークソングやGS、ニューミュージックなどのセレクションDVD付き。

 ④「週刊フェラーリ・ラジコンカー」 フェラーリのRCカーを製作。これは衝撃的だった。

 ⑤「ハローキティ・アクセサリーコレクション」 女性ファンが飛びつくようなコレクション。

 ⑥「週刊蒸気機関車C62を作る」 1/50スケールの模型を製作。SLファン必買。

 ⑦「マイディズニーランド」 ディズニーランドの見どころ満載。独自目線で編纂。

 ⑧「週刊昭和タイムズ」 事件事故、政治経済、流行、風俗などその年ごとの出来事をカラー写真と解説でわかりやすく掲載。

 ⑨「週刊ハーレーダビッドソン」 バイク模型を完成させる。熟年ライダーにウケた。

 ⑩「週刊マイミュージックスタジオ」 パソコンソフト内蔵で、旋律を弾くと楽譜が画面に現れ、作曲や編曲ができる優れ物。

 ⑪「地球の鉱物」 石や鉱物を取り上げた異色のシリーズ。翡翠や宝石などを掘りあてる。地層など地質学の勉強にも役立つ。

 ⑫「週刊歴史のミステリー」 坂本龍馬の寺田屋事件の真実や本能寺の変では明智光秀が暗殺者ではないなど新説を紹介。

 ⑬「科学忍者隊ガッチャマン」 名場面入りのDVD付き。40代のオールドファンにはたまらない。

 ⑭「世界名作劇場DVDコレクション」 お母さん世代が子供に見せたい名画・名話の数々。

 ⑮「落語百選」 名人と呼ばれた噺家たちの名調子や名下りや独特な語りが満載。

 ⑯「東映時代劇傑作DVDコレクション」 大川橋蔵や長谷川一夫など懐かしい映像。

 ⑰「週刊天体模型太陽系を作る」 天文学者監修の製作もの。

 ⑱「週刊安土城を作る」 これも栄華を極めたお城を毎週少しずつ製作し完成させる。

 ⑲「週刊ウルトラマンオフィシャルデータ」 ウルトラ兄弟やM78星雲の秘密など満載。

 ⑳「週刊零戦をつくる」 模型製作。これには物が物だけに賛否両論あった。

 その他 「ハリーポッターチェスコレクション」「古代文明ビジュアルファイル」「Xファイル」「東宝特撮映画コレクション」など・・・。

 どうですか。一度は書店で手に取った記憶があるのでは・・・。マニアにとっては喉から手が出るほど欲しい代物ばかり。最近はDVDが多くなって来たが、毎回、取説のような解説本と共について来る付録は、注目すべき内容のものばかり。世代や性別ごとに毎回ターゲットを決め、発想そのものが、今、時代が求めているものを的確に見極めて仕掛けている。その企画・編集スタッフの眼力たるや本物であり、賢明かつ崇高と呼ぶにふさわしい。次は何を世に送り出してくれるのか、期待感で胸が膨らむ。この商法は、やはりリピーターが自動で見込める点で、他社にはない斬新なアイディアが成功のカギとなった。まさに企画力の勝利である。このディアゴスティーニの成功を機に、他社でも「人体模型を作る」などという類似した刊行物が出回るようになった。これは日本人の「長いものには巻かれろ」的な性質の悪い模倣癖である。少しでも脚光を浴びれば、オリジナリティーで勝負しないで、すぐに便乗し、他人の真似ごとで何とか乗り切ろうとする。そんな便乗派の会社は、その場凌ぎでしかなく、独自の発想がなく、日和見主義的で、長続きなどしない。すぐに潰れることだろう。「24時間風呂」や「痩せる石鹸」、「ルーズソックス」、「ガングロ」などもブームが去れば、無用の長物でしかない。私は、そういうブームには決して乗らず、関知すらしない。生活必需品などは、実用性もしくは機能性重視で選択するようにしている。未だにあれほど一大ブームを巻き起こした「マリオ」や「ドラクエ」関連のテレビゲームには一切興味が無いし、やろうとも思わない。「飽きたら捨てる」ような風潮がたまらなく嫌だからだ。常に足元を見て、自分が好きなことはとことん追求するが、それはあくまで、長続きできるかという観点で自分の判断で選んだ物で、決して社会現象に踊らされた物ではない。そういう意味では、ディアゴスティーニの付録は、わが知的好奇心を揺さぶるものだと言えるだろう。何を引っ提げ、何を世に送り出すのか、そしてどんな作戦で私を釘づけにするのか次の刊行物が楽しみである。

 次回は私が生を受け、45年間の半生の中で、その時代を彩った様々な出来事を時代背景と共に振り返ってみたい。「温故知新」、何か新たな発見があるかもしれない。

 

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