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2010年10月 8日 (金)

一番打者の条件と役割

 「プロ野球ウィーク」の最終日。今年のペナントレースを振り返ると、巨人の戦い方はちぐはぐだった。打順が安定せず、投手はゴンザレスを始めとして火の車状態。特に先発陣の崩壊がV4を達成できなかった最たる要因。それぞれが自分の立場や役割を認識していないし、持ち場で実力を発揮できないままシーズンを終えたような感じだ。そんな中、別格と思えるほどの活躍を示したのは、ラミレスの3割・48本塁打・127打点と捕手である阿部の44本塁打は往年の野村や田淵を彷彿させるスラッガーの雰囲気を十分醸し出している。及第点はこの2人と脇谷選手のセ・リーグ新記録となる連続試合安打の達成くらい。怪我さえなければ盗塁王も余裕だった俊足・松本のシーズン途中での戦線離脱も痛かったし、守護神クルーンのノーコンぶりも致命傷となった。来週にもCSが始まるが、甲子園開催が濃厚なことを考えれば、巨人の日本一の可能性はかなり低いと見るのが常識っぽくなって来た。私は、ファンには申し訳ないと思いつつ一番打者の坂本勇人選手が一番の元凶だったと見ている。彼が一番打者としての役割をきっちり果たしていれば、先取点を奪い、有利にゲームメイキングできたと思う。先頭打者の役目は、イチローを見れば手本となるように、叩きつけての内野安打でヒット数を稼いだり、例えボテボテでも打球のコースが良ければ自慢の脚で出塁したりもできる。また、選球眼よろしく四球を選び塁に出て、相手投手を撹乱してプレッシャーをかけるなど、敵が嫌がるようなことを敢えて仕掛けるのが役目であろう。そして隙あらば二盗を虎視眈々と狙い、進塁することにある。まず、彼本人のモチベーションと彼を1番で使い続けたベンチに猛省を促すために、10月8日現在の、今年の坂本の成績を振り返ってみたい。(順位はセ・リーグ)

 <坂本選手の今シーズンの成績 10/8現在>

出場試合数 144           四球数  47(16位)
打数      609           死球数   3
安打数    171(9位)       塁打数 307(4位)
本塁打数    31(7位)       得点数 106(1位)
打点数     85(12位)      盗塁数  14(10位)                 
打率     .281(23位)       失策数    21(1位)
出塁率   .332(24位)      三振数  83(13位)

 1番打者で打点85なんてあまり聞いたことが無い。1番打者はランナーを還すのが役目ではなく、自身がホームベースを踏むのが仕事である。つまり安打数と四球の数、更には得点数、盗塁数が多く、出塁率が高い成績を挙げた選手が適任と言うことができる。合格点はリーグ1位だった得点数だけだ。あとはどこからどう見ても中軸打者としての戦績だった。今年、1番打者で活躍した他の選手達と比較してみればその差は歴然。

      安打数  打率  本塁打数 塁打数 得点数 盗塁数 四死球 出塁率
マートン  214  .349   17    306  105   11    50  .395 
青木    207  .358   14    295   91   19    81  .435
西岡    206  .346   11    287  121   22    83  .423   
田中     193  .335    5    240   88   34    74  .408
梵     169   .303   13     248     81   43    57  .366   
内川    182   .315     9    253   75     1         53  .371
片岡    170   .296   13     250  100   59    48  .347
川崎    190   .316     4    239      74    30     50  .368
坂口    172   .308     5    238   84    12    56  .371
荒木    170   .294    3    218   65   20     40  .339 
聖澤    150   .290    6    201   72   24    35  .335

 坂本は他チームの一番打者と比較すると、打率と出塁率が最低だったことがわかる。大きいのを狙って振りまわし、ボールの下を叩き、フライを打ち上げて凡打で終わるケースがやたらと多かったのは数字を見れば一目瞭然。そしてヤクルト青木の出塁率と比べると1割以上も低い。その差は四死球で、その数は西岡の約半分しかない。結論を言ってしまうと2割8分そこそこの1番打者では使い物にならない。そして三振の数は坂本は83個。つまり3試合で2個の計算。これは1番打者ではありえない多さである。内川は51個、青木は61個、マートンは68個だった。ことイチローに関しては、オリックス時代の9年間でもっも三振が多かったシーズンでも57個しかない。しかも1998年には、135試合フル出場しながら35個という少なさだ。つまり4試合にようやく1個というペース。いかにバットコントロールに優れ、ミートが抜群に上手かったかが見て取れるだろう。

 ではここで歴代のトップバッターだった選手を振り返りたい。これまで私が生きて来た中で、知っている一番打者で、手本として貰いたい選手を通算成績で紹介したい。是非参考にして欲しい。(順不同)

               安打数  打率  四死球 塁打数 盗塁数 出塁率 得点数  
 1 イチロー(B型)   3522 .339  947    4803  582  .392  1705
 2 福本豊(B型)      2543 .291  1277  3846 1065  .379  1656 
 3 島田誠(B型)   1504   .279  624  2074  352   .352   792
 4 柴田勲(A型)   2018  .267  954  3029  579   .347  1223 
 5 高橋慶彦(O型)  1826  .280  529  2709  477   .333  1003
 6 若松勉(B型)   2173  .319  638  3274  151   .378  1015
 7 松本匡史(O型)   902  .278  315  1153   343   .341   496 
 8 大石大二郎(A型)1824  .274  772  2675  415   .347  1116
 9 飯田哲也(AB型) 1248  .273  370  1650  234   .326   648
10 平野謙(A型)   1551  .273  368  2030  230   .316   712
11 松井稼頭央(O型)2038  .296  586  3120  407   .343  1085 
12 石井琢朗(B型)   2355  .282  983  3117  357   .356  1270 
13 野村謙二郎(B型)2020  .285  628  2934  250   .340   935
14 赤星憲広(A型)  1276  .295  488  1474  381   .365   698
15 佐々木誠(A型)   1599  .277  447  2436  242   .327   755
16 石毛宏典(B型)  1833  .283  828  2911  243   .362  1049 

 見てわかるように、一番打者は俊足が多い。歴代の一番打者を観察すると、その足の速さを活かす意味で外野手が打ってつけだと考える。近年は遊撃手が多い気がする。上に挙げた往年の選手のうち、外野手は10人。やはり「走ってなんぼ」という印象が付きまとう。巨人の一番はいろんな人が務めた。かつては与那嶺や柴田、松本や緒方、仁志、最近ではスラッガーの高橋由伸まで居座った。V9時代の巨人が強かったのは、川上監督が打線を固定化し、揺るぎない打線を築き上げたことにある。それらを各チームの監督が参考にしてチーム編成を行う傾向があったことにより、1番打者は俊足巧打の曲者ぶりを発揮する選手が配置されるようになった。また、そういう意味では1番打者は過去、B型が圧倒的に多かった気がする。上のリストだけでも、16人中7人がB型。実に44%近くも占めている。自分自身が一番大好きという自己中心的で目立ちたがり屋の性格には適任と言えるだろう。また、B型は細身で骨張っている体型がスタミナが必要な野球選手にはプラスに働くし、俊足で強肩である人が多いため、自ずと外野手か守備範囲の広い遊撃手が打ってつけという結論になる。

Fukumotoyutaka Takahashi Wakamatsu Ishigehironori

 しかしなぜ、私が毎回のように目くじらを立てて坂本の話題を取り上げるかと言うと、彼はまだ弱冠21歳だ。青森の名門光星学院を卒業し、すぐプロの道に進んだ。従って、いくらセンスはピカイチでも不断の努力を怠ってしまえば、「食うか食われるか」の厳しい世界。それが世界一に二度も輝いた日本プロ野球界であるならなおさらである。ひと度怪我や不振に陥れば、その代役は腐るほどいる。実績の無い選手に高い年俸を払い続けるほど甘い世界では到底ないことを知って貰いたい。そして21歳で完成したと思ったら大間違いで、少しでもレベルアップを求めて進化することを忘れれば、そこでそれ以上の進歩はあり得ないということも。だから前半戦は飛ぶ鳥を落とす勢いで打率トップを走っていながら、後半失速し、打撃不振に喘ぎ、「ポップフライ病」などとSakamoto罵られるのだ。終わってみれば2割8分そこそこ。並の打者である。そして、野球選手は年齢と共にプレースタイルの変化を余儀なくされることもある。今年亡くなった木村拓也選手は、元々はキャッチャーだった。あの小柄の体形で自分より数段体格に優れた選手と渡り合うには、バットを人一倍振り続けるしかなかった。汗かきべそかきしながらも走り込みを怠らなかったことにある。特に巨人は選手層が厚く、長年レギュラーポジションを死守するのは至難の技だろう。かつて上田、大森、井上、栄村、勝呂、四條など高い才能を買われて巨人に巨額の契約金で入団したにもかかわらず、その卓越した潜在能力を発揮できずに終わってしまった選手が大勢いた。現役選手でも、鳴り物入りで入団して来た割には辻内、太田はなかなか芽が出ない。このまま燻って終わってしまうことも十分考えられる。私は坂本にはそうなって欲しくない。出来れば末長く活躍できる息の長い名選手になって欲しい。だから自分が5年後、10年後にはどういうプレーヤーを目指すのかを念頭に置いて、トレーニングに励んでほしいのだ。かっこつけはいらない。彼は他の選手にはない野球センスを持っている。それに胡坐をかかないで泥まみれになって練習を頑張れば、とんでもないスター選手になれる素質を秘めている。だから基本を大事に自分の役割を考えたプレーに専念して貰いたいと考えている。一番打者は、エースや4番打者と並ぶチームの顔である。しかも一人でやるスポーツではない。それに相応しい人物かどうか、自分が何を目指し、どういうプレーヤーになりたいのかを明確にする必要がある。今年はV3で止まったが、ジャイアンツにはかつてV9時代を築いたような、強いチームを再建して欲しいと願っている。

 追 記

 本日、巨人はヤクルトと今シーズンの最終戦を戦っている。既にセ・リーグの優勝を決めた中日は人足先に全日程を終了しているが、79勝62敗引き分け3だった。1試合残していた巨人は79勝63敗1分けで、ゲーム差は0.5。もし巨人が今日勝てば、勝ち星の数で中日を上回りながら2位に甘んじることになる。これはプロ野球の順位が勝率で決まるからである。今から20年ほど前には異論が出て、引き分けはカウントせず、引き分け分の試合を別個に実施し、同じリーグでありながらチームによっては試合数が異なる事態を招いた。それは個人タイトルという面でも平等性を欠くという観点から僅か1年で是正された。私は現状のままで良いと思うのだが、球界の首領である某新聞社のオーナーがワンマンぶりを振るって、「新リーグを作るぞ」と脅しをかけたのが原因で制度が二転三転したとの噂も当時流れていた。もしJリーグのように勝ち点制度(勝ち=3点引き分け1点)を導入することになれば、今年の順位に反映すると、本日巨人が勝てば80勝63敗1分けで勝ち点が241点。中日は240点で順位が逆転することになる。この方がスッキリすると言えなくもない。今の「勝率優先原則」の現状では、引き分けが勝ちに等しくなっているのも否定しようのない事実だ。そもそも勝率計算は、勝ち数÷(試合数-引き分け数)で行う。したがって、同じ貯金数でありながら引き分け数が多いチームが勝率が高くなるのは当然なのだ。何か不公平感を感じる制度である。スポーツである以上、勝ち負けにこだわるのは当然であり、勝つことを前提にプロの選手は給料査定をして貰っている以上は、勝ち星優先という概念も必要だろう。今年はもう白黒の決着はついたので、来年以降の話題となれば幸いだ。

 追記×2

 ザックJAPANのサッカーとBSで放送の巨人最終戦を同時進行で見比べながらTV観戦。巨人は出さなければいい物を9回に1点差でクルーンを担いで同点に追い付かれる始末。やはり今年のクルーンを象徴しているかのようなゲーム展開。あと一球のところで同点タイムリーを浴び、CS進出が転がり落ち、内海の勝利投手の権利が消えた・・・。9回裏には一死満塁で長野が今日4個目の三振。やはり彼には一番は荷が重すぎたようだ。調子を落としている彼を大事な場面でそのまま使ったベンチワークの失態。私は代打を出さないと不味いと思ったら案の定の結果。するとTBSでは何と日本がアルゼンチンから初勝利をもぎ取った。長谷部のミドルシュートのこぼれ球を岡崎が蹴り込んだシーンは圧巻だった。ザッケロー二の初陣を白星で飾り、歴史を塗り替える大金星を挙げた。何か新生日本を予感させる試合展開だった。ザックマジック炸裂というところか・・・。一方の巨人は結局満塁でサヨナラのチャンスを物に出来ず延長へ。クルーン続投で先は見えた。無死一二塁とされK.O。情けない。クルーンは今年は駄目。そんなことも見抜けない巨人ベンチだったのか・・・。どうもすんなりいかず、最後までドダバタするところは今年の巨人らしい有様。結局延長10回にヤクルトに突き放され、掴みかけた2位確保&CSシリーズ東京ドーム開催の権利を逃すことになった。これで甲子園開催が決まり、巨人はクルーンの背信で3位が決定した。巨人の今シーズンの戦績は79勝64敗1分で終戦となった。

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