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2011年8月27日 (土)

てっぱん感動場面ベスト20~後編~

  今日は「てっぱん感動場面ベスト20」の後編、つまり11位から20位までを紹介したい。このドラマは毎回のようにヤマ場があって、その都度感動させられる。それは主人公あかりが養子だという不遇とも思える場面設定に端を発している。しかし、そうした運命に翻弄されながらも、周囲の温かい激励や目には見えない強い家族との絆で、あかりは人生最大の苦難を乗り越えていく。思えば、あかりはこの作品中、何回涙を流したのだろう。感受性豊かで涙もろく、初音に「いっちょかみ」と言わしめるほど人のお節介が大好き。他人の不幸や心配を自分のことのように考えてしまう優しい心の持ち主。そして根っからのお人好し。そんなあかりの実直で飾らない生き方に自然と人が集まってくる。私はドラマを見ながら、村上あかりが自分の子供だったらどんなに居心地が良くていいだろうと何度思ったことか。このドラマは、日本人がとうの昔に忘れていた「人間愛」や「人生知」というものを思い出させてくれたドラマだったと言えるだろう。前置きが長くなったが、それでは早速、私が独断と偏見で選んだランキング後半の発表を一緒に見ていきたい。

第11位 「クリスマスコンサートで滝沢を励まし、シューズにメッセージを書いて貰う場面」(第77話)

 自分が区間賞を獲りながら、会社が陸上部のコーチの根本をクビにしたことで精神的に走る気力を失った滝沢。学生時代にその人の走りに影響を受け、「この人からオレはタスキを貰いたい」と思い、陸上を続けてきた滝沢にとって、それは残酷な裁定だった。しかし、そんな滝沢を励ますため、根本自らがサンタクロースに扮し、愛弟子を励まそうと画策する。そしてクリスマスコンサートに集まった人達に「あいつに翼をください」と言い、激励のメッセージをシューズに書いて欲しいとお願いする。その場所にひょこり滝沢が現れ、「なんでこんなことまでするんですか」と尋ねる滝沢に、「しゃあないわ、好なんやから。お前の走りが・・・好きなんや。」と本音を漏らす。すると「オレは根本さんからタスキを貰いたい。俺が絶対繋げてやる。俺は、根本さんの分まで走るって決めてますから」と本音を打ち明けると、感極まった根本が人目を憚らず、滝沢を抱きしめる。美しき子弟愛。根本はとことん面倒見がよく、選手思いというのがひしひしと伝わって来たシーンだった。

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第12位 「夏ライブで急遽代わりにトランペットを吹くことになった場面」(第6話)

 トランペットを返しに単身大阪に乗り込んだあかりだったが、急遽商店街バンドのピンチヒッターとして夏ライブ出演することになった。母親がかつて吹いていたトランペットを吹くまでの葛藤は凄まじかった。「これを吹けば尾道の家族を裏切ることになる」と決め込んでいたあかりだったが、訳のわからないまま立たされた舞台で、おばあちゃんに向かって、「また逢う日まで」を熱演する。その姿は、必死で何かを伝えたいという衝動に駆られていた。「初めて感じる母の音でした」というナレーションにグッと来た。

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 演奏後の打ち上げのお好み焼き屋で、指揮者の岩崎に「吹いてて気持ちよかったろ」と問われ、「吹いてて気持ちいいってことは、吹かれている楽器も気持ちよく響いてるんだよ。それはもっと君に吹かれたいって思ってるんだよ。」と言われ、あかりは母の重みを感じてしまい、居たたまれなくなり、そそくさとその場を後にする。

第13位 「就職試験で定演に出れなかったあかりが会場の外から拍手を送る場面」(第10話)

 最後の想い出作りにと尾道一高の定期演奏会に賭けていたあかりだったが、地元の会社の就職試験と重なり、あかりは地元就職への強いこだわりから会社を選ぶ。試験が終わり、駆けつけた会場(尾道市公会堂)で、必死になって練習してきた演奏曲「威風堂々」を思い出しながら、舞台に立てなかった悔しさが溢れ、涙を浮かべる。そして会場の外から仲間に向かって拍手を送る様は、あかりの気持ちがびんびん伝わってきた。

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第14位 「初音がトラックにはねられたと思い込み、病院に駆けつけるシーン」(第17話)

 誤って開かずの間の扉を壊し、中を覗いたあかり。そこで目にした光景は、かつて初音が20年前に千春のために開いたお好み焼き屋の店だった。事情を知らず、初音を問いただしたところ、頬を叩かれる。「あんまりかきまわさんといて」と言われるあかり。過去の記憶が甦り、初音は思い詰めるようになる。そんな折り、仕事中のあかりの元に神田さんから「大家(おばあちゃん)の初音がトラックに突っ込まれて救急車で病院に運ばれた」と聞かされ、気が動転する。心配のあまり仕事そっちのけで病院へ駆けつけ、必死の形相で受付の女性に問いかける。患者との関係を聞かれ、涙顔で「ウチのおばあちゃんです」と返答。その場面を遠巻きに聞いていた初音。「生きとったん、トラックが突っ込んだいうから」「トラックを避けようとしたどんくさい自転車がおってな、巻き添いで腰を打っただけや。何でもない言うてんのに救急車に押し込められて」と状況を話す初音。それを聞いたあかりが「(無事で)良かった~」と安心して泣きじゃくる。「おばあちゃんて言うなや」と叱りつける初音だったが、本心は「(ただの下宿人だと思い込もうとしていた実の孫)が自分のことをこんなに思ってくれていた」ことに驚きと動揺を隠せない。

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第15位 「お好み焼き屋の開店を目指して頑張っている冬美に、開店の日にペットを吹くと約束する場面」(第40話)

  以前に食堂で下宿人同士が自分たちの夢について語っていた時に、「おのみっちゃんは夢とかないの?」と問われ、あかりは何も答えられなかった。だから「夢を持っている冬美さんについて行きたかったんです。」という言葉に思わずズキンと来た。「アタシな、あんたがペット吹いてるとこ好きやねん。初めて会うた日にな、飛び入りでペット吹いてもろたやろ、あん時、あんたが必死で何かを言いたい、自分の想い届けたいゆんが伝わって来たわ。恥ずかしくて言われへんかったけど、実は私、ちょっとジーンと来てたんよね」。そして「開店の日にな、お祝いでペット吹いてくれへん」とお願いする冬美に、あかりは「吹きます、ウチで良かったらいっぱい、い~ぱいトランペット吹きます」と答え、まだお店が見つからず苦労している冬美に「一緒に頑張ろうね」とエールを送る。お互いの思いやりと優しさに触れ、抱擁を交わす冬美とあかり。あかりの目からは大粒の涙が・・・。

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第16位 「鉄工所を継ぐ決意を固めた鉄平が尾道に帰ることを決意し、初音に挨拶する場面」(第96話・97話)

 錠に促されて最終の新幹線で大阪に戻った鉄平。まず、あかりを伴い初音に挨拶。「オレ、尾道に戻ります。妹のこと、面倒見るつもりでおったけど、ほんまはあかりに甘えとるだけじゃったって気づきました。ばあちゃんの言うとおりじゃった。自分の気持ちは誤魔化せん。」「オレは村上鉄工所を継ぎたい。あかりがばあちゃんの店を継いだように。あかり、すまん。お前の役に立とう思うとったのに、迷惑かけてばかりじゃったのう。オレは大阪から落第じゃ」という鉄平に、初音は「落第じゃのうて卒業じゃ~」と庇う。そして翌朝、お世話になった人達に手紙を書いた鉄平が、ポストに投函して行くシーンは涙もの。それを初音に見つかり、最後に朝ご飯をご馳走になる鉄平。そこで初音は梅根性の話をする。「変わる良さもあるけど、頑固に変わらん良さもあるんやで」とはなむけの言葉を贈るのだった。

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第17位 「結婚する小夜子さんを送りだす場面」(第90話・91話)

 有馬さんにプロポーズされ、自分が浜勝を支えてきたという自負と自分が抜けた後のことを心配し、決断に迷う小夜子さん。会社と結婚の狭間で揺れ動く。やけくそで酔いつぶれた神田さんだったが、息子のように可愛がってくれた浜勝の社長や「好きだ」と告白できず密かに想っていた神田さんは「女の幸せをつかため、気持ちよく結婚し、浜勝から旅立たせてあげたい」と決心し、決別を決断する。別れの盃ならぬ小夜子さんの手料理のロールキャベツを食べ、「幸せになって欲しい」と自分たちの想いを伝える。「我儘いうことは自分が一番よくわかってる」と自分を責める小夜子さんの言葉と行動に感動した。浜野社長と神田さんの小夜子さんの幸せを第一に願う気持ちが溢れていた名場面だった。

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第18位 「定期演奏会終了後、土堂の突堤であかりと親友の加奈が会話を交わす場面。」(第10話)

 定期演奏会を休んだ理由を親友の加奈に問いつめられ、正直に自分の身の上を話したあかり。「自分が養子だった」ことを打ち明けられ、「あかりが今までどんな気持ちでいたか」を察し、自分のことのように悲しむ加奈。「なんで加奈が泣くんよ~、泣きたいのはウチのほうよ~」「だって~」とあかりを強く抱きしめる。友達想いの加奈のやさしさが伝わってきた。このやさしさは、実の父親が音楽家の橘だったことが判明した後、加奈にそのことを打ち明ける場面でも繰り返された。「あかりが養子じゃったことを思い出したけぇ~」とここでもあかりを想い、大泣きする。そして「あかりは変わらんよ、変わらんけぇ~」と大泣きする。実は加奈の大泣きはこれで終わらず、娘を想い、お見合いを勧めた父・久太が泣くシーンでも披露された。

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第19位 「優勝した滝沢に告白されるシーン」(第139話・140話)

 店を辞めて大阪から離れられないことを悟り、店を出て行こうとする滝沢。それを追いかけ呼び止めるあかり。言葉を濁す滝沢に、「優勝したら伝えたいことあるって」「ウチ、聞きたい」と迫る。そこで滝沢は意を決して「走っている間、お前のラッパが耳の奥で聞こえたわ、福岡におる時も」。そして「今のオレがおるのはお前のおかげや」と告げ、遂に「俺のそばにおってくれ、俺がゴールで来たんはお前のおかげや。そやからこれから先の人生もオレと一緒に走ってくれ」と告白し、あかりを抱きしめる。けんか相手だったお互いの気持ちが一つになった瞬間だった。そして「お前の20歳の誕生日に迎えに来る」と言い残し、彼は福岡に戻って行く。あかりにとって初ロマンスだった。

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第20位 「真知子が病床で初音に手紙をしたためる場面」(第127話)

 あかりの父親の出現でストレスを溜め込み、倒れ込んだ真知子。入院した病床で、日頃から大阪でお世話になっている初音に感謝の一筆したためた。その手紙の内容が、我が子を想う母親の愛情の深さを感じると共に、娘への愛しさが率直に伝わる文面だっただけに大感動。そして一緒に同封されていたのは何とベッチャーの手ぬぐいだった。

<手紙抜粋>
 「あかりを大阪へ送り出してからというもの、娘を見るたびに、いつも思います。私達の知らない間にこんなに成長しているのだと・・・親としても胸がいっぱになります。」「あかりは、私達の希望の灯りです。このともしびを大切にしてくださっている田中さんに、あのときお預けして間違いなかった。今はただ、そう感じています。これからもあかりを、どうぞよろしくお願い致します。かしこ。田中初音様 村上真知子」

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 さて、如何だったでしょうか?幾多の場面が甦ってきたのでは?時には涙し、時には挫けない勇気を与えてくれた番組だった。生まれてすぐに母親が亡くなり、養子に出されるという不遇にもかかわらず、彼女に対する周囲の温かい支えによって、そんな事実も知らずに明るくのびのびと育ったあかり。自分の生い立ちの秘密を知ってからも、周囲は必死で彼女を守り、支え続けた。そして彼女自身も、自分の生まれた本当の意味を知るために、前向きに生きようと努力する。その一途で健気な姿勢に心を打たれた人も多かったことだろう。冒頭でも述べたが、このドラマには、幾重にも交錯する人間模様の中に、様々な人生訓や人間としての生き方、在り方をのようなことが随所に鏤められており、紆余曲折を乗り越えて成長していく主人公あかりの生き様を惜し気もなく如実に描いた秀作だった。視聴者は尾道と大阪の家族の間で織りなすドタバタ劇の中に、かたい絆を感じただろうし、時に笑いあり、涙ありで、その一場面一場面を追体験していったのである。

 最後に、最近、こうした温かい人間のふれあいを描いたホームドラマがめっきり少なくなった。東日本大震災が勃発し、放送中断を余儀なくされたあの苦難の時期に、このような秀逸したストーリーのドラマを視聴できたことを有り難く思い、感謝したい。まだこの心温まる名作を見ていない方は、ぜひDVDでご覧頂ければ幸いです。

 記事作成:8月23日(火)~24日(水)

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