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2011年9月12日 (月)

てっぱんで使われた名曲たち

 前回の特集で「てっぱん」に関する記事は暫く封印すると告知したが、もう一つ主題歌や挿入歌として使われた曲を紹介しておきたくなり、いとも簡単に封印を解いてしまった。「てっぱん」の劇中に使用された曲は、意外と古い楽曲が多かった。1960~70年代に流行った曲ばかりだった。その時代遅れの古い歌を敢えて使ったのはいかにも視聴者の年齢層を考え、世間ウケを狙ったNHKの戦略が見え隠れするが、これを吹奏楽の演奏曲としたことで、逆に新鮮さを醸しだした。人情話が主体のドラマ構成だったこともあって、この古臭さが私のような年代には心地よかった。それでは早速、「てっぱん」で使われた名曲の数々を紹介したい。

 「ひまわり」(オープニング)

 この曲は大勢の方々が参加しててっぱんダンスを踊りながらオープニングとして使われた。私は、あかりがずっと恋焦がれていた実の父親の橘さんからプレゼントされたこの曲を、泣きながら部屋で吹いたシーンが忘れられない。とても綺麗なメロディーに心洗われる思いだ。一度聞いたら耳に残る。実際は葉加瀬太郎が作曲していた。

http://www.youtube.com/watch?v=XNCHY_nAf5k&feature=related

 「また逢う日まで」 尾崎紀世彦

 連続テレビ小説「てっぱん」の中で、商店街バンドの演奏曲として使用された。訳のわからないまま成り行きで夏ライブに担ぎ出されたあかりが、いきなり楽譜を渡されて即興で演奏したのがこの曲だった。歌詞なしのブラバンの演奏で聞くと、リズミカルで軽快。何か元気が出そうな曲だとわかる。1971年の大ヒット曲で、年間順位は3位。9週間に渡ってオリコン1位を成し遂げた。100万枚近いセールスを記録した。

 「銀河鉄道999」 ゴダイゴ

 この曲の動画は、著作権に抵触することが判明しましたので削除しました。

 ゴダイゴと言えば東京外大卒のタケカワユキヒデがボーカルを務め、外国人メンバー2名を含む国際色豊かなバンド。キーボード担当のミッキー吉野が楽曲を手掛けた。ニューミュージックブームを背景にヒット曲を連発した。他には堺正章・夏目雅子出演の「西遊記」の主題歌になった「ガンダーラ」や「モンキーマジック」、そして「ビューティフルネーム」などがある。てっぱんでは、実の父親とは知らずにあかりがトランペットのレッスンを受けた時に演奏したのがこの曲。この曲は番組内のバンド演奏のシーンでは決まって使われた。哲郎とメーテルが出演したアニメ映画「銀河鉄道999」のテーマソングとして作られた。1979年のヒット曲で、「ザ・ベストテン」では1位を獲得した。

 この曲の歌詞も削除しました。

 「上を向いて歩こう」 坂本九

 この曲は1961年の坂本九のバラードが原曲。あかりが一人でトランペットを練習する際やのぞみさんのお腹の中の子に聞かせた曲。また、あかりの実の母である千春さんが川辺で練習していた時もこの曲を吹いていた。残念ながら坂本九は、1985年の日航ジャンボ機墜落事故で還らぬ人になってしまった。この曲は失恋ソングなのだが、外国では「スキヤキソング」として空前の大ヒットを記録した。日本でも3ヶ月に渡り1位を獲得したが、全英で10位、全米では4週連続1位に輝いた。

「瀬戸の花嫁」小柳ルミ子

http://www.youtube.com/watch?v=zaujrwJKerA&feature=related

 清純派の歌手としてデビューした小柳ルミ子が1972年4月にリリースした4枚目のシングル。いわゆる瀬戸内海をモチーフにしたご当地ソング。瀬戸内海の小島へ嫁が嫁ぐ様・心情と、新生活への決意が歌われている。オリコン順位1位、年間順位は2位だった。この曲は第3階日本歌謡大賞、日本レコード大賞の歌唱賞を受賞した。「てっぱん」では、あかりが大阪へ就職することが決まり、旅立ちの日に見送りに行けない父親・村上錠が浸水式の式典で人目を憚らずに号泣しながら娘に捧げた曲となった。また、クリスマスコンサートで、そのことを思い浮かべながらあかりがトランペットで演奏した曲でもある。

 最後はクラシックの名曲「威風堂々」を挙げたい。この曲は1901年に英国のエドワード・エルガーによって作曲された行進曲である。この旋律は今日「希望と栄光の国」として愛唱され、英国の第2の国歌と称されている。劇では、彼女が高校時代(尾道一高)に所属していた吹奏楽部の定期演奏会で発表する曲のひとつになっていた。しかし、ご存知のように、べっちゃー(おばあちゃんの初音)の登場により、尾道で就職をすることを決断したあかりは、定演当日、就職試験を受けに行き、出演できなくなった。猛練習を重ねてきたあかりにとって、高校生活最後の大事な演奏会に参加できなかったことは相当なショックだったに違いない。この曲が流れているとき、公会堂の外で仲間に拍手を送る姿は痛々しかった。

「威風堂々」

 如何でしたか?劇中で使われた曲にはこのような歴史がその裏に存在していたのです。私の年代は、これらがヒットしていた時代を生き抜いたので、妙に懐かしさが漂う。おそらく主人公あかりにしてみれば、初めて耳にする曲ばかりで、古さは否めないが、新鮮さも感じとったのではないだろうか?ここ数年、1970年代の音楽やファッションが見直されているが、栄枯盛衰をひしひしと感じながらも、何故か嬉しく心が温まる感覚を覚えてしまった。「てっぱん」はかように見どころを探れば幾つも出て来る。いろいろな角度でこのドラマを眺め、また何か気付いた時には筆を振るいたいと思う。

 記事作成:9月7日(水)

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