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2011年9月 3日 (土)

てっぱん迷珍場面ベスト10~後編~

 本日は昨日の続編で、第6位から第10位までをお送りしたい。今回のテーマの趣旨は感動場面ではなく、ついつい微笑みたくなるような「ほのぼした場面」や、予期せぬ展開に思わず吹き出してしまうようなお笑いシーンなどを取り上げてお送りしている。最近のNHKっぽくない、あたかも民放テレビ局のようなコミカルな演出に戸惑うことも多いが、視聴者にとってみれば、旧態依然のお堅いイメージを打破してくれただけでも、期待感は高まる。放送終了後、半年が経過してもなお私が愛して止まない国民的ホームドラマ「てっぱん」。これまで数回に渡り、特集記事で見どころを説明したり回顧してきたが、今回でこの類のシリーズ記事の執筆を一旦休止したいと考えている。それでは「迷珍場面」を懐かしみながら、心ゆくまで楽しんで頂ければ幸いだ。

 第6位 あかりと滝沢の滑稽な掛け合い

 ① 「睨んでるようにしか見えへん」(第51話)

 おばあちゃんに弟子入りして大阪のお好み焼きを研究していたあかり。店でひとり、接客の仕方を練習していたところを滝沢に見つかり、お客さん役をお願いする。そこで自分の方を必死に見ているあかりと視線が合った滝沢は「何見てんねん?」と怪訝そうな顔をする。「(おばあちゃんが)お客さんを見てやらにゃいけん」と答えるが、首を横に振り、「睨んでるようにしか見えへん」と指摘。それでもぎこちない作り笑いを浮かべようとするあかりの顔を見て、思わず「アホか」と吹いてしまう滝沢。このやりとりは微笑ましかった。

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 ② コインランドリーでの会話「変なもん忘れんといてよ」(第74話)

 コインランドリーの乾燥機の中を開けたところ、男物のパンツが出て来た。それをあかりが汚らしい物をいじるような手つきでつまみ出した時に、それを忘れたことに気づいた滝沢が取りに戻って来た。「お前、人の下着で何してんねん」と言って奪い返す。「何これ?変なもん忘れんといてよ」と慌てて弁解するあかり。「他にも何かとってへんやろな」と乾燥機の中を調べようとする。自分の洗濯物を見られると思ったのか「ちょっと何するん!」と焦るあかり。「お前のもんなんて興味ないわ」と滝沢が切り返す場面が傑作だった。素直でうぶな感じがとても可愛らしいあかりだった。

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 ③ 滝沢に押入れを開けられ、悲鳴を上げるあかり(第98話)

 婚約を破棄したことが原因でやけ酒をくらい、酔いつぶれたのぞみを不本意ながら自分の部屋に泊めざるを得なくなったあかり。彼女を部屋に運ぶ際に問題のシーンは起きた。男性陣が本人と布団などを運び込み、滝沢が「シーツどこ?」と尋ね、あかりが「押入れの2段目」と答えた。すると直後に「うぁ~、ちょっとどこ開けとるんよ~も~!」と慌てて滝沢を弾き飛ばし、押入れ(タンス)を押さえるあかり。「お前が2段目言うたんやろ」と弁解する滝沢に「ふつう下から2段目じゃろ~」。すかさず根本が「お前何を見たんや?」と問い詰め、浜勝社長にも「とぼけなや~」とどやされる。滝沢はこの時、すっかり変態扱いされた。おそらく下着が入った引き出しを開けてしまったと容易に想像がつく場面だった。74話の仕返しという感じの場面設定だった。②と③の演出は、NHKが思い切った秘策に出たものと思えた。

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 第7位 ダジャレ合戦・・・。(第78話)

 番組中、ダジャレの帝王といえば「浜勝」の鰹節削り職人の神田(赤井英和)さん。初登場時の「あんた、あかり、これはかり」から始まり、ちりとりネタや「ゆのみっちゃん」などとダジャレを連発し、場をシラケさせる天賦の才能の持ち主。しかしこれが滝沢と鉄平にも伝染。クリスマスコンサート後の打ち上げで、「おのみっちゃん」に一同が集結。そこで初音がローストチキンならぬ和風チキンを振る舞った。その際に滝沢の口から意外な一言が・・・。「取り(鳥)扱い注意やな」。予想外の人からの思いもよらぬ発言に固まるあかりと初音。すぐに切り返す鉄平。「チキン(きちん)と食べよう」「もうだまっとりぃ~!」するとこれが中岡さんにも波及し、「にく(肉)いこと言いますね」。土つぼにはまる展開に一同唖然。「もうダジャレ合戦か?」と呆れる民男。個人的にはツボに入って結構ウケた。

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 第8位 住職・隆円さんのオモロすぎる性格(第4話ほか)

 本当の娘じゃないことを知り、「自分が誰なのか」わからず居たたまれなくなり、吹奏楽の練習中に飛び出して隆円さんの寺に駆け込んだあかり。鐘に頭を突っ込み。「うわぁ~!」と大声で叫ぶ。その声に飛び起きた隆円さんの一言は「煩悩じゃのう~」。モナカアイスを頬張りながらあかりの元へ。「ウチ、どうしたらええんじゃろ、何かええこと言うてよ~」と助けを求めるあかりに、「ん~」を連発。そして思いついた答えは「(鐘を)突け。これを突けばすべての煩悩が消えて無くなる」と助言。でも「煩悩って何?」と尋ねられても「ん~」を繰り返す。まことおもろい坊主だ。
 また、初音と一緒に暮らしていることを知った錠が相談に訪れた際にも、深刻そうな錠を尻目に「ついに真知子ちゃんに愛想つかされよったか・・・」。さらに、千春さんの手紙騒動の際には、あかりに「この世にはな~永久不滅のものなんて何にもないで~」「お前さんも変わらんようで随分と変わっておる。時に人はそれを成長と呼ぶ。坊さんみたいなこと言うたの~。」という名セリフを吐く。そしてクリスマスイブが錠と真知子の結婚記念日であることから、隆円さんにとっては最悪の日。「クリスマスが近づくと胸が疼くんよ~」と20年以上も前の出来事なのに未だに未練たらたら。心底真知子に惚れていたことが見て取れる。若い頃、「錠の抜け駆けによって愛する真知子ちゃん取られた」と妬みながらも、そこはお坊さんらしく、大きな心で今でも誰よりも村上家の行く末を案じている。そして神出鬼没で村上家のメシ時になると必ず現れる。よほど鼻が利くと見た。変幻自在のユニークな語録はその場その場で重要な役割を担った。

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 第9位 間が悪すぎの欽也(第18話・第26話)

 ① あかりが就職の面接のため、定期演奏会に出られなかった。自宅での会話で理由を問いただす家族。そこへ何も知らない欽也が帰宅して「演奏会どうじゃった?やっぱりアレか、最後はぼろ泣きか?」と場にそぐわない発言をしてひんしゅくを買う。

 ② 下宿のみんなに本当の孫とおばっちゃんの関係をバラしてしまう。ふたりの関係をひた隠しにしてきた初音とあかりだが、彼の突然の田中荘訪問によって、内緒にしていたことがバレてしまう。初音のことを「大家さん」と呼ぶあかりを叱りつけ、「あかり、さっきから何じゃ、大家さん大家さんて。お前なぁ、自分のおばあちゃんに向かってそんな他人行儀な言い方すなぁ~!」。この発言により、実の祖母と孫の関係が暴露され、衆知のものとなった。この間の悪さは随所に見られ、どうやら天然のものらしい。間が悪いだけでなく、墓穴を掘るのも村上家の血筋らしい。余計なひと言で要らんことを掘り起こしてしまう。でも私は不器用で人間くさくて好きなキャラである。

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第10位 小夜子さんと神田さんの微妙な関係(第88話・第89話)

 有馬温泉のペア宿泊チケットが福引で当たった神田さん。どうにか小夜子さんを誘いたいが、なかなか言い出せない。その引っ込み思案で女性に対してはしおらしい神田さんが微笑ましかった。チケットを手渡された小夜子さんは、そんな神田さんの気持ちを知らず、「おおきに、早速(誰か)誘ってみるわ」と言ってそそくさと出て行ってしまう。それを茫然と見送る神田さん。この掛け合いが絶妙。さすが大阪人。ちゃんとオチをつけてくれはる。また、小夜子さん自身も有馬さんからプロポーズされたことをあかりに伝えるため、ヤケ酒をくらって店の前であかりを待ち伏せ。「酔ってます?」とあかりが心配する場面も良かった。

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 「浜勝」の工場内は、スタジオで撮影されたが、「浜弥鰹節」という実在するお店をモデルとして使用したことが判明した。下のアドレスをクリック。

http://www.katsuobusi.com/hamakatu.html

 さて、迷珍場面の数々、如何だったでしょうか?今回のテーマは、前回お送りした「感動場面」とはまた、ひと味もふた味も違う楽しみ方を味わって頂けたのではないでしょうか?これ以外にも見応えのあるシーンは山ほどあった。初音がお店をやっていたことが下宿人にバレてしまった時に、あかりが謝りに初音の部屋を訪れた際、笑い袋が鳴りだし、下宿人たちが「何や笑うてるで、怖い・・・」という場面(第28話)も面白かったし、千春さんの手紙が出現した時は、その内容に恐れおののいた錠が苦悩の末、手紙を燃やそうとして真知子に「いけんよ、燃やしたらいけんて!」と必死に引き留められる場面(第56話)やお盆休みの浜勝の電話番のくじ引きを当ててしまった時のあかりの反応や表情(第31話)も面白かった。また、加奈があかりを出しぬいておばあちゃんの肩たたきをし、すっかり打ち解けて仲良くしている場面に出くわし、見てはいけないものを見てしまったかのように障子戸を一旦閉めて、またおそるおそる開け、「ウチのあの苦労は何じゃったん~?」という焼きもちを焼く場面(第23話)、のぞみが酔いつぶれてあかりの部屋に一泊し、指輪を忘れて行った時、こっそり悪戯して自分の指に嵌めてみた時の表情(第98話)も実に可愛らしかった。ガンボタレと言われているが、女の子の一面が垣間見れた。このように見応えのある箇所は随所に鏤められ、挙げ出したらキリがない。

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 ところで、何故か人を呼ぶ性格のあかりは、一体何人を自分の部屋や田中荘に泊めたのだろう。加奈、欽にぃ、鉄平、真知子、両親、小夜子さん、のぞみ、冬美など。彼女の人となりがそれとなくわかる。よほど居心地が良い場所なのだろう。あかりは、天性の寛容により、その世話好きな性格が周囲にも伝わり、尾道、大阪を問わず彼女を取り巻く方々にこよなく愛される特異な存在だった。錠が家族に向けて語ったメッセージに「道に迷うた時はひとりで悩むな。誰かひとりの問題は家族みんなの問題じゃ。ひとりだけ幸せにはなれん。ひとりだけ不幸にもできん。それが家族じゃとお父ちゃんは思う。」というのがあった。村上家の連帯感や所属感は彼のこうした家族訓、人生訓によって自然に培われたものではなかったのだろうか。換言すれば、これが現代社会においては象徴的で、ある意味、失われた古きよき時代の産物への皮肉めいた警鐘にも受け取れる。もしかすると今の日本に最も欠けていることを暗に指摘していたのではないのだろうか。それくらいこのドラマは奥が深く、さまざまなメッセージを国民に向けて発信していたような気がする。私のような世代には、今更ながら昔の日本の家族形態を思い起こさせ、ある種の安堵感を与えてくれたドラマだったように思えてならない。

 最後に、このドラマの醍醐味は豪華な出演者達の見事なリレーションとコラボにあった。各キャスト達が自分の立場を理解し、それぞれの持ち場で、各々の役割を精一杯演じていた。それぞれの人生を全うしていた。視聴者は世代に応じて、或る時は父親の目線で、また同年代の人は主人公あかりの娘の目線で、他にも妹思いの兄貴の目線で見たり、母親の立場でご覧になった方も多いことだろう。連続テレビ小説は、国民ウケする内容が盛りだくさんだが、誰が見ても気軽に楽しめる良さがあるのではないだろうか。そして昔気質の日本家族の絆を彷彿させ、自身も人間愛を考え直す契機となった気がする。現在放送中で、「てっぱん」の後継番組の「おひさま」も傑作のようだ。この「てっぱん」は、私にとっては特別思い入れが強いドラマとなったが、今後もこのような国民的番組をどしどし世に送り出して貰えたら幸いだ。それを楽しみにしつつ、今回のテーマを閉じたい。最後までご覧頂きありがとうございました。

 記事作成:9月1日(木)

 

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コメント

「美男ですね」終わっちゃいましたね。

9月26日の美織ちゃんのブログを読むと、
SUZUさんがどこかで書いておられたと思うのですが、
お望みどおり、素の美織ちゃんはあかりに近いようですね。
私もそう思っていました。

美男(美子)は秘密をもっているということもあって、
ちょっと暗い表情が多かったりしましたが、
それでも原作のミナムよりは明るく元気で、
美織ちゃんらしいところもありました。

美織ちゃんは文章の表現や内容も、天然さんなのにしっかりしていますね。
「てっぱん」主演中に地元の鳥取の朝日新聞?に連載していた文章を見ると、驚かされるほどです。

未見であればご一読を。

http://mytown.asahi.com/tottori/newslist.php?d_id=3200040

「てっぱん」では主婦やおじいちゃん、おばあちゃんのファンが多かったと思いますが、「美男ですね」では小中高の女の子のファンが増えてよかったです。
コメントも女の子がいっぱいですね。
そんなコメントを見ていると、「てっぱん スペシャルやるんですか?」
といった内容がいくつかありました。
どうせガセだと思っていたら、ネタ元はあるようです。
ほんとかどうかわからないので、あまり期待しないで状況を見守ろうと思います。
ちょっとうれしくなって、9.28の深夜に美織ちゃんのブログにコメント付けてしましました。

Haruno

ーHaruno(はるの)さん、こんばんわ。MyTown鳥取の記事拝見しました。地元に貢献してますね、美織ちゃんは。何か故郷を大切にしているようで嬉しく思います。「てっぱんスペシャル」本当でしょうかね?だとしたら最高ですが・・・。「てっぱん」は続編を作っても面白いと思うのですが。たとえば「白線流し」のように3年後、5年後の姿を出演者の成長に合わせてその後のストーリーを見てみたいです。結末はもちろん、滝沢とあかりが結婚式を挙げ、錠が号泣する場面でラストでしょうが・・・。「てっぱん」終了後に遠藤憲一さんも美織ちゃんも、民放の連ドラで活躍してるし、ますます楽しみです。いろんな役に挑戦し、演技の幅を広げて欲しいですね。彼女はもうすぐ(10月)に20歳になるので、大人の演技を見せてくれることでしょう。次は何のドラマに出るのでしょうね。それともA.N.JELLの活動を行うのでしょうか?(SUZU)

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