フラガールロケ地探訪といわき周辺釣り場ルポ
あの未曾有の災害をもたらした「東日本大震災」からはや8ヶ月。ここ福島県では、主に津波によって11月9日現在1,883名の尊い生命が奪われ、未だ227名が行方不明のまま。加えて福島原発の放射線被害と予期せぬ風評被害に苦しめられてきた。震災直後からライフラインが寸断され、生活物資が手に入らず、スーパーやガソリンスタンドは長蛇の列。2時間待ってやっとその日食べる食料が手にでき、また燃料は2時間も並んで10リットル補給という悲惨な状況だった。あれから200日以上が経過した今、郡山市内を歩いていても、未だに瓦屋根にブルーシートが掛けられたままの家屋も数多い。行きつけだった幾つかの店舗(かっぱ寿司長者店・ブックオフ)は閉店に追い込まれ、仮設住宅もあちこちに建てられた。長らく避難所生活を強いられてきた被災者の方達や故郷を離れ県外移住を余儀なくされた数多くの人々の心情を思うといたたまれないが、我が福島県はちょっとずつだが、復興へ向けて確かな足取りを刻んでいる。そして、11月5日付のブログで紹介した「フラガール」達の笑顔と活躍に励まされ、勇気と生きる気力を貰いながら、何とか今日を生きているが、特に彼女たちが全国130箇所をまたに掛けて展開した「全国きずなキャラバン」に感化され、私もいつまでも部屋に閉じこもってPCばかり打っていては駄目だと思い、急遽11月9日(水)に思い立った計画をこの日に行動に移すことを決意したのだった。それは生きる力を甦らせてくれた「フラガール」達の足跡を振り返る意味で、映画のロケ地を探訪することと、ずっと気掛かりでありながら、震災後の変わり果てた釣り場を見るのが辛く、縁遠くなってしまっていたいわき周辺の釣り場を歩き、その復興を自分の目で確かめようと考えたのだった。まずは、多くの人達にフラガール達の頑張りを知って頂くために、前回も紹介したAERIALの「息吹」をもう一度お見せしたい。
スパリゾートハワイアンズ応援ソング「息吹」 by AERIAL
11月9日(水)に突然この旅行を思い立ってから、その夜、久し振りに蒼井優主演の「フラガール」のDVDを観た。そして映画に登場したロケ地を予め頭に叩き込み、更には、現場で迷わないように映画のシーンを画面越しにデジカメ撮影まで行い、収録地点をチェックしてこの旅行に臨んだのだった。これは今夏の尾道旅行で実証済みの行動だった。それでは本日の行動をドキュメントで振り返りたい。
<今回の探訪マップ> クリックすれば大きくなります。
11月13日(日)濃霧/快晴
起床 4:40
自宅出発 4:55 11℃ R4バイパス― 5:06 R4合流 多発警報発令・安全運転
須賀川左折バイパス 5:11 信号多くかえってタイムロス
R118合流 5:16 先行車の後ろ50km/hペース 霧立ちこめる
空港入り口 5:23 水戸ナンバーワゴンの後ろ
石川町 5:34 国道349合流の信号で鮫川村方面から7台繋がって割り込んで来る。
古殿町 5:52 公民館裏ロケ現場(常磐舞踊音楽学院) 52.2km
裏に回り込み、広い駐車場あり。周囲霧。暗かったが、薄明かり~日の出まで巡回見物
物&照合。川沿い。門はハリボテ。片方崩壊。階段、内部を覗いた窓、衣裳室、内部20
枚以上写真撮影。無人。看板など映画のまま残っていた。暗くてよく見えず。
映画のシーン 今回撮影現場
<その他の写真>
公民館&旧古殿中学校(常磐音楽舞踊学院)6:16発
石住土砂崩れ現場 6:30 右側に大きく迂回ルート 崩落は300m以上。合掌。
根岸 6:34 瓦落ち、ブルーシート屋根多い。
常磐湯本 6:44 常磐音楽舞踊学院 83.7km PVに登場した坂道。
スパリゾートハワイアンズ日帰り駐車場 6時49分
許可貰って写真撮影。入り口(軽部取材スロープ・内部特設ステージ・きずなキャラバン
のフォト・フラガール全員の垂れ幕・全国きずなキャラバンの模様・PVに登場した寄せ書
きメッセージ・フラガールの集合写真等)パンフ貰う。13時30分からフラガールショー。
7:07発
江名港 7:31
いきなり岸壁に卒塔婆3本立つ犠牲者の慰霊碑(供養塔)あり。まずはそこで合掌。沿
岸部には、家が土台だけの場所多数。車庫や魚工場、倉庫などのシャッターや壁破壊。
ひどい・・。防波堤 はさほど影響なし。南側岸壁 釣り人あちこちで実釣。あったかい。
胸やけ酷い。胃薬飲み続けていても胃が焼ける感じ・・・。逆流性食道炎と医者は言う
が・・・。
中之作港 7:38 (入り江・市場前・白灯台・沖堤防)
坂本つり具店のプレハブ店舗は無事。写真すべて逆光。高潮注意報につき波が高い。
入り江の防波堤多数流出。漁船も殆ど無し。赤灯台&ケーソンが流失。
市場前周辺は変わらず。魚加工工場あちこち損壊。白灯台、沖堤防の赤灯台、沖堤防
は無傷。釣り人は10名程度。汚染水大丈夫か?白灯台のポールポジョンは女性釣り
師。鉄製階段付く。ポカポカ陽気。ここでも竿出す気持ちになれない。8:01発
永崎海岸周辺、海岸線沿いの道の街灯や標識傾いたまま。沿岸の家数カ所土台のみ。
小名浜港周辺 8:10~8:46
松下海岸 立ち入り禁止&釜の前は無人。
旧ボッコ灯台 沖堤防の白灯台が海に傾いた状態で落ちて半分沈んでいる。ボッコ灯台
は跡形も無い。5m程度岸壁削られ流失。釣り人10名ほど。
市場前T字岸壁 釣り人多数(30名)。堤防上あちこち通行禁止囲いあり。
ららみゅう 復旧工事実施中。一階は何もなし。工事関係者のみ。無残な外観曝す。
アクアマリン周辺 ロッキングタイルは沈み、剥がれる。木製デッキ、岸壁あちこち沈下。
先端まで徒歩で往復。バリケード閉鎖。人出なし。沖堤防の工事は着々進む。西側岸壁
(美食レストラン側)50mに渡って損壊。親水デッキ陥没し、浸水。釣り人ひとり。
いわきサンマリーナ 8:52~9:07
展望台の駐車場に止め、500m下り坂徒歩で往復。あっつい。橋の入り口バリケード封
鎖。周辺釣り師の車10台程度路駐放置。橋の上から写真。ゴーストビーチ化。ヨットハ
ウスは撤去され、西側に瓦礫の山あり。遊歩道デッキにはヨットが横倒しのまま。さびれ
た印象。あの風光明媚な場所が昔の面影なし。辛い・・・。重油の匂い立ちこめる。
小浜港 9:10~9:20
暑くて腕まくり。沖側のテトラ流失。ケーソンも傾き、あちこち損壊。釣り師は2人。山田
地区に降りる峠道は通行止めでUターン。
ラブホの前を通り、健康センターからR6バイパスに合流。懐かしい道路。
勿来駅前 9:27 「Joy」の先で渋滞 いわきシーサイドウォークにかちあう。
大津港 9:38
予定より3時間以上早い。冷氷倉庫周辺の岸壁周辺沈下&崩壊。
釣り人大勢30~50人。小名浜よりも港の状況酷い。9:47発。
関本手前のセブン9:52 以前に来た店舗。おにぎり3個サンドイッチ・お茶で645円
関本富士ケ丘(神の山住宅)10:02
映画に出た火の見櫓&世話所、意外と狭い。雑草伸びて荒れ放題。野良猫だらけ。長
屋散策。坂の上の神社の手前の右、雑草伸び放題の放射線ホットスポットっぽい公園
内を雑草かき分けて行き、平山まどかが暮らした長屋発見。豊川悦司が立ちションした
場所だ。ロケ現場、偶然見つかり、メチャ嬉しい。更にその山の上に紀美子が2人乗り
でチャリで下って来た路あり。ボンネットバスが走って来た床屋のY字路も。10:25発
映画のシーン 今回撮影現場
<周辺の地図> クリックすれば大きくなります。
<その他の写真>
くねくね峠道。田舎の一本道、シルバーアスリートの後ろを行く。石岡界隈道に迷う。
石岡中郷団地 10:45 164.1km
紀美子の長屋を発見。家屋の内部は地震により壁が剥がれ、畳に散乱したまま。保存
すればいいのに。3軒長屋のうちここだけが空家。紀美子が学校をさぼった紀美子が正
座させられた縁側もあった。玄関側の通路には映画では目隠しのために木製の塀があ
ったが、実際はなし。似たような佇まいばかりなので、ここをいの一番に発見した時は嬉
しかった。一段高い場所にも世話所あり。集合写真を撮影した長屋を見下ろす高台を探
して右往左往。ゲートボール場の脇の茂みを進むと神社の石段へ。その手前右の藪を
かき分けて行く。蜘蛛の巣だらけ。思い切り引っ掛かる。ズボンに枯れ草が付く。裏手に
巨大なミサワホーム工場。空き地も映画に出た場所に似ている。集合写真の場所は長
屋のすぐ上の段の砂利道にあった。ズリ山はもちろんCG。11:10発
映画のシーン(紀美子の家) 今回の撮影現場
<周辺の地図> クリックすれば大きくなります。
<その他の写真>
北茨城IC 11時14分 出口渋滞。数珠つなぎで400m先の本線までつがる。
湯本ICで降りてフラガールショー見たいが2時間以上も待てず。
黒覆面PC,バイクを検挙。LHシステム95km/hで回避(11:23)。
湯本IC 11:26 20℃
平JCT 11:29 抜かれたのは1台のみ ハイスピード巡航 三和IC11:34
小野IC 11:46 ラジオから合唱曲「ビリーヴ」泣きそうになる。15℃ 紅葉綺麗。
三春船引IC 11:56
郡山東IC 12:00 262.3km 2,550円が無料。 結局磐越道は一度も抜かされず。
TSUTAYA 12:09 フラガールレンタル1週間で100円。12:18発 北署大阪府警PC
自宅 12:24 走行距離 270.9km 費用 745円
<コメント>
丸一日の日程を予定していたが、思いのほかスムーズに行動でき、半日で終わってしまった。いわきの海で竿を出すつもりだったが、各港の状況を見て、とてもそんな気持ちになれなかった。8か月たった今もその爪跡はあちこちに残っていた。中之作はさほど影響はないが、釣った魚を食べれるかどうかは不明。一方「フラガール」の足跡を辿る旅は諸般の目的は達成できた。今年のフラガール達の全国キャラバンは感動を呼んだ。その場所を実際訪問して感じることが数多くあった。彼女たちはまさしく福島県の復興のシンボルだ。県民栄誉賞に値する功績だと思う。そして映画のロケ地巡りでその距離が縮まった気がする。時間があれば常陸太田市の新落合橋(荷台に乗った早苗と手を振って別れた場所&紀美子の兄の洋二朗が借金の取り立て屋のチンピラと格闘した場所)、同じく川沿いの土手(紀美子が早苗の乗る車を追いかけた場所)、那珂湊駅(東京へ戻るまどか先生を引き留めようとフラガール達がかけつけ、ホーム越しに手話を行った架空の湯本南駅)、高萩駅前の蕎麦屋「うらじ」も行ってみたい。今回の旅行で、写真を撮影した枚数は300枚を超えた。
<名場面 ~虹を~>
http://www.youtube.com/watch?v=BnWp44fQUQk&feature=related
<今回のロケ地訪問の参考ブログ>
http://4travel.jp/traveler/rossini/album/10346986/
記事作成:11月13日(日)
追記(2015年6月27日)
ロケ地を訪れたい方はこの動画を参考にどうぞ!
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いやいや…圧倒的な想いの深さと情報量に押されながら読ませていただきました。
人は 打ちのめされて座り込むと…そこから立ち上がるのには物凄いエネルギーが要るのですね。
実は私、熊本在住で…それまでどこか他人事のようだった「被災者」という立場になり 物の見方が少し変わった気がしてました。
五十過ぎて今さら…なんて気恥かしさもありましたが、状況が許すなら…やりたいと思った事はやってみよう!そう思うようになりました。
別の頁に書かせて頂いたロケ地巡礼も、そんな気持ちからでした。
実を言いますと、下津井あたりは今「ひるね姫」だらけで、廻船問屋の若いスタッフにドラマの話をしてもキョトンとされました。それでもめげずに変なオッサンが熱く語ってる所へ、例のパンチパーマのおばちゃんの登場となった次第でした。(^^;;
「はしまや」さんでは、ちょうどテレビの取材が予定されてた日で 一般客は入れないところを、またまた熱いオッサンの勢いで…夢空間の方は既に若手に任せてます…という大女将の御好意を頂き、何年かぶりにに開くという当時のスクラップノートまで見せてもらえました。
忙しくされてたので中には入りませんでしたが、森田酒造さんの佇まいもドラマのまんまでしたよ。
長くなってすいません。結構深く感動出来た旅なのに、共有できる人間が周りにいなくて…(^^;;
またこのブログに遊びに来てしまいました。
そして改めてSUZUさんの強さと行動力に感服します。^_^
・・・ありがとうございます。そのフラガールを見に行ったのが本日公開した記事です。「君の名は」の封切り以降、「聖地巡礼」という言葉がメジャーになりましたが、私は単なるミーハーなので、テレビドラマや映画で取り上げられた場所(ロケ地)を30年以上も前から旅して歩くのが好きで、あちこち行ってきました。ほかにもこれまで「北の国から」、「昨日悲別で」などの倉本作品や震災があった年に放送していたNHK連続テレビ小説「てっぱん」のロケ地巡りで「尾道」なども2泊3日で見てきました。
よろしかったら、「てっぱん」のロケ地探訪のブログもお読み頂けたらありがたいと思います。
尾道てっぱん紀行はコチラ
http://tsuri-ten.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/post-6efe.html
http://tsuri-ten.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/post-f33a.html
http://tsuri-ten.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/post-8eeb.html
ロケ地検証はコチラ
http://tsuri-ten.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/post-464d.html
私も行き合いさんのコメントを参考に、倉敷旅行を楽しみたいと思います。そういえば、今日6月4日(土)放送のブラタモリは倉敷編です。たぶんご覧になられることでしょう。また違った感慨があることでしょうね。(SUZU)
投稿: 行き合い | 2017年6月 3日 (土) 11時34分