想い出のドラマ「同窓会へようこそ~遅すぎた夏の帰郷~」
1999年8月16日にTBS系列で放送された「同窓会へようこそ~遅すぎた夏の帰郷~」という番組を覚えているでしょうか?トヨエツこと俳優の豊川悦司と当時アイドルだった加藤あいが共演し、話題になったミステリードラマだった。舞台は真夏の倉敷。あらすじは以下のようなものだった。
コンピュータープログラマーの坂木旬一(豊川悦司)は、東京で妻1人子1人の家庭を構えている。ある夏の午後、旬一のもとに故郷・倉敷の高校の同窓会名簿が届けられる。上京して20年。旬一は家庭の事情などから、その間一度も帰郷していなかった。そして当時の恋人・中原祥子(加藤あい)とも音信不通となっていた。その祥子の名前を名簿で見つけると、名字は変わっていなかった。そんな時、なぜか祥子から電話が入り、2人は同窓会の前日に再会することに。しかし、倉敷にやってきた旬一が会ったのは、祥子の娘・夏生(加藤あい)だった。夏生は20年前の祥子に瓜二つで、しかも旬一に興味を持ち、祥子への気持ちを確かめるような言動をとる。次第に過去と現実の区別がつかなくなっていく旬一。彼女は夏生なのか、それとも…。(TBSチャンネルより引用)
出演・・・ 豊川悦司、加藤あい(2役)、金子賢、茂森あゆみ、田口浩正、近藤芳正、筒井康隆、上原奈美、筒井真理子、峰岸徹、風吹ジュン、ほか
<関連ブログ> ドラマの概略・ロケ地紹介など
http://www.tbs.co.jp/tbs-ch/lineup/d1169.html
http://www.tvdrama-db.com/drama_info/p/id-33688
http://etsushi.net/uozaalbum/doso.html
http://www.f3.dion.ne.jp/~arision/page-dousoukaiheyoukoso-1.htm
http://buta-neko.net/blog/archives/2006/03/post_708.html
<シーン回顧>
主題歌はコチラ ガーデンズ「エンドレスサマー」
http://www.youtube.com/watch?v=0emhkC2B678
最後は悲しくて切なくなる結末が待っている。高校を卒業後、東京の大学へ旅立ち、離ればなれになってしまった大好きだった彼とその夏の同窓会で会えることになり、楽しみにしていた矢先、他人が巻き込まれそうになった交通事故を庇い、自分が身代わりとなって大型トラックにはねられ、18歳という若さで不慮の死を遂げた中原祥子。彼女は彼への強い思いから幽霊となって、20年ぶりに彼に近づいたのだった。祥子の娘と称して旬一をデートに誘い、恋人のように振る舞う。まるで無くした時間を取り戻すかのように。20年振りに愛しい彼とやっと会えた嬉しさ。そしてずっと待ち続けて、彼に会えなかった寂しさから、彼を自分と同じ死の世界へと引きずり込もうとする。でも良心が咎め、最後の最後で思いとどまる。真実を知った彼と20年越しに本心から向き合えた彼女が、瀬戸内が見下ろせる高台のお寺の展望台で織りなすラストシーンはあまりにも辛く、涙なくしては見られないストーリーだった。
ところでこのドラマが放送された時、中原祥子(夏生)役の加藤あいはまだ16歳だった。いたずらっぽい仕草や息をのむような切ない表情は、すでに大人の色気を漂わせていた。実は昨日の5月4日(金)に、久し振りにこの番組の録画テープ((8ミリテープ)を引っ張り出して観て涙が出た。この作品はビデオ(VHS)で発売されているが、未だにDVD化には至っていない。これほどの名作、どうしてしないのか不思議だ。このドラマが放送されてもう13年も時が経った。自分も歳をとる筈だ。しかし、私にとってこのドラマは特別な作品で、最初に観た時に言い知れぬ感動を全身で味わった。このように良い作品というのはいつまでも個々の脳裏に深く刻まれ、記憶として後々までも残るものだということを私自身が自覚しているし、自らが確証を得た思いだ。なぜなら10年以上も前のことをこうして記事に書けるほど心に残っていたのだから。ぜひ、これ以上記憶が色褪せないように再放送もしくはDVD化を期待して結びとしたい。
記事作成:5月4日(金)
<お断り>
今回の記事は、5月31日に掲載する予定でしたが、急遽早めてアップさせていただきたいと存じます。理由はGW中で、帰省をされている方が大勢いることから、故郷を大切に思う気持ちを呼び起こしてほしかったことと、昨今、環境の変化によって感傷に浸りやすくなった私自身の気持ちを少しでも癒したいという意図から先に掲載すべきとの考えに至ったためです。また、上の画像は古いビデオテープの再生中、直接テレビ画面を撮影したものにつき、多少色ボケがあります。ご了承ください。
<追記>
信じられないが、平成26年4月5日(日)に、偶然にデジタル小説がネットに掲載されていることを知った。たぶん、このドラマのファンがVTRを掘り起こして書き下ろしたものだと思う。一応リンクしておきます。コチラをクリック
<追記 2016.1.21>
「YouTube」にこの作品がアップされているのを発見しました。16年半ぶりに恋人に再会した想いです。いつ削除されるかわかりませんので下にリンクします。
今は亡くなられている方もいて、妙に懐かしくなりました。やはり最後の瀬戸内を望む神社の境内のシーンは涙なくしては見られない。この映像がずっと残っていることを願いたいと思います。
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お盆ですがこのドラマのMPEG持ってます。
強烈に印象に残った作品だったので再放送を期待していたところ。
テレビ愛知で放送されました。DVD化して持ってます。
ー トヨエツさん初めまして。コメントありがとうございます。愛知県では10年以上前のドラマでも再放送するんですね。羨ましい。きっとこの季節(お盆時期)に合わせて再放送したのですね。ゴースト的な内容ですが、ぜひ福島県でもやってほしいですね。私の中では死んだ後でも好きだった人をずっと想い続けるピュアな名作だと思っています。昔、吉田栄作と石田ゆり子が共演した「君のためにできること」も他人の体に乗り移り、外見は異なっていても魂や気持ちはその人のままでずっと彼女のことを守ろうとした、そんな内容だったと思います。10年以上も経っているのにファンが多いドラマなので、TBSもDVD化を検討してほしいですね。VHSビデオはオークションでも希少なので高値がついています。みんなで嘆願書でも出しますか(笑)!
また気に入った記事がありましたら、コメント[^ェ^] よろしくです!(SUZU)
投稿: トヨエツ | 2012年8月16日 (木) 09時12分
はじめまして。
私もこの作品がとても印象に残っていまして、
お盆の時期になると、毎年フッと思い出します
初めて見た時から、もう10年以上経ってしまいましたが
本当に良い作品だなって今でも思います。
CSで何年か前に再放送されたみたいですので、
再放送希望のリクエストをちょこちょこと送ってます。
DVD化でも嬉しいんですけどねっ
あとは…いつか倉敷に行ってみたいです
ー JJさん、はじめまして。コメントありがとうございます。記事を読んでいただきありがとうございます。そうですね。この作品が放送されてからもう、10年以上です。海猿で活躍中の加藤あいのデビュー当時でした。10代で妙に大人っぽい感じが印象的なドラマでした。会いたかったのに、ようやく同窓会で会えると思った瞬間、交通事故であの世に旅立ってしまう。主人公の女の子が幽霊になって、その願いを叶えるというシリアスな感じでしたが、郷愁を誘い、同窓会という青春時代の甘酸っぱい想い出と絡み合って、切ない部分とずっと一途に彼を想い続ける恋心など共感できる部分も多かったことでしょう。
ミステリーかつSFチックではありますが、こういう純愛路線は大好きでした。ぜひDVDとかブルーレイを発売して欲しいですが、BS-iなどでの再放送も期待しましょう。
また気に入った記事があればコメントよろしくです。(SUZU)
投稿: JJ | 2012年9月 5日 (水) 12時24分
はじめまして!
わたしもこのドラマの大ファンです。
6年前の夏に、祥子が住む街・・・矢掛町や倉敷のロケ地へ行った程でした。
早くDVD化されて、たくさんの人に見てもらいたい作品です。
・・・・風来坊さん、はじめまして。コメントありがとうございます。このドラマはもう10年以上も前に放送され、しかも一話完結で、シリーズものではないのに、たくさんの方々からコメントをいただくほど記憶に残るドラマだったのですね。改めて、この記事を書いて良かったと思います。これほど反響があるのですから、ビデオ化だけでなく、DVD化、ブルーレイ化して欲しいですね。たぶん購入するファンは多いでしょう。何かしらTBSの関連会社に働きかけないとダメでしょうね。それとも著作権絡みでDVD化できないとか?いずれにしても、いつまでも大事にしておきたいドラマだと思います。(SUZU)
投稿: 風来坊 | 2012年10月13日 (土) 02時23分
追記を観て、YouTube鑑賞して…
大切なものを久しぶりに箱から出して 愛おしく眺める気分でした。
ビデオテープを劣化させてしまった後、何年も観てませんでしたが…やはりイイものはイイと、再確認出来ました。
そして、今でもちゃんと感動出来る自分に…まんざらでもない気分です。
子供の頃から、眉村卓や筒井康隆、梶尾真治(同郷なもんで、デビュー当時からファンでした)などを大好物にして育った私にとって、このストーリーはあまりにもド真ん中ストライクで…
一時期の角川映画や、大林作品のように…危ういほど美しい少女の魅力がプラスされ、日本人の普遍的な「想い」を映像化したような 素晴らしい作品だと思ってます。
行き合いさんへ
共感していただいて幸いです。このドラマはもう17年も前の作品で、加藤あいさんがまだ駆け出しの新人女優として売り出した頃の作品で、10代とは思えないほどの大人びた演技でしたね。
私も小学生の頃から「なぞの転校生」など大好きでした。少年ドラマシリーズは毎回見ていましたし、「未来からの挑戦」も見ていました。眉村卓のSFシリーズも大好きでした。
このドラマは、現実ではありえないようなストーリーですが、好きな人を想う一途な人間模様を描いていて、好感が持てますね。ぜひ、時間があったら、倉敷のロケ地めぐりをしてみたいと想っています。5年前に「てっぱん」と映画「転校生」のロケ地巡りで、尾道にも出向きましたが、ぜひ実現させたいと想っています。(SUZU)
投稿: 行き合い | 2016年9月 3日 (土) 08時37分
googleで、加藤あい ドラマ 夏になったら で、検索したら、同窓会にようこそにたどり着きました。内容はだいたい覚えているのに、一度しか観ていないわけで、あの台詞が手がかりでした。「夏になったら帰ってきね」
そしてyoutubeで検索したら見つかって、懐かしく観ました。
夏になったら帰ってきてね。
若いとき、東京に出て、同窓会に出ないこと、出れなかったのですが、私にも経験があります。
夏になったら帰ってきてね。
これが聞こえていたらきっと、帰っていたでしょうね。
しかし、亡くなってしまう事実は変わらないか。
きっと会う約束をしていれば、時間もルートも変わって、事故にはあわないのだろうな。
ドラマではありますが、そう思います。
・・・・ norisanJPTさん、初めまして。このドラマを見て感動したとか懐かしいというコメントを頂くたびに、このドラマがいかに力作だったかわかります。もう18年も前のドラマなのに想い出が多い方が多くて、嬉しく思います。これだけ反響が大きいのに、DVD化しないんですよね。TBS系のDVD制作会社に是非お願いしたいですね。
当時16歳だった加藤あいちゃんが、妙に大人びていて驚いた記憶があります。私も時々、YouTubeの映像を見て、ただただ懐かしく思います。
早く、聖地巡礼に赴きたいと思います。(SUZU)
投稿: norisanJPT | 2017年5月11日 (木) 12時46分
SUZUさん
こんばんは
あいさんは、16歳だったというのは、まったく知りませんで、驚きました。
20歳くらいで18歳の役かと思いました。
巡礼、いいですね。
倉敷は行ったことがありません。
素適な旅に出かけられますように。
・・・・norisanJPTさん、ありがとうございました。またコメント、楽しみにしています。(SUZU)
投稿: norisanJPT | 2017年5月11日 (木) 21時01分
前略
初めて見せていただきました。
大変良い作品見せていただき、本当にありがとうございました。この作品。とあるサイトでマンガとして読みました。田淵由美子先生が書いた同作品です。一部解釈を変えて作られています。これもいい作品です。
筒井康孝先生がお出になっているということは、原作はこの方なのかしら、内容的にはありえる感じですね。下記にマンガのサイトを載せておきます。この中の第四話がこの作品のオマージュです。宜しければ是非。
https://www.sukima.me/book/title/BENJA0000932/
本当にありがとうございました。重ねて御礼致します。
草々
投稿: obmoric | 2018年8月17日 (金) 15時33分
はじめまして。
ある映画を見てふと同窓会へようこそを思い出して、このサイトにたどり着きました。
長い間もう一度みたいと思っていたこのドラマを20年ぶりにyoutubeで見ることができて、とても嬉しく思っております。
当時テレビをつけっぱなしにしていて偶然見ることができたドラマで
何気なく見ていたのがいつの間にか強烈に引き込まれていた事を今も覚えています。
このドラマを思い出すきっかけになった映画は妹の夏と言う映画で、成人映画なので万人にお勧めできる映画ではありませんが、同じような切ない気分になれる映画でした。
投稿: bitexchange | 2019年8月11日 (日) 12時41分
大学に入って故郷を離れ、盆休みに帰省した最初の夏に見たドラマがこれでした。メインキャストのはずなのにお母さんがなかなか出てこないなぁ、と思っていた後の、このストーリーに涙を流したのはよく覚えています。
それから20年経って、ようやく、もう一度見ることができました。Youtubeへのリンクがあって、懐かしい時間を過ごすことができました。ありがとうございました。妖しい美しさが記憶に残っていた加藤あい、まだ16歳だったんですね。静かに心の声に耳を澄ますような映画が少なくなったような気がします。感動した記録を残してくださり、感謝です。
投稿: OPN | 2020年5月20日 (水) 03時27分
こんにちは。
今でも忘れられないドラマです。ふと見たくなり検索してこちらにたどり着きました。
DVD化してなくて視聴を諦めていましたが、こちらでユーチューブにあがっているのを知り、早速視聴しました。泣きました。あれから20年以上立ち、余計に胸に迫りました。主演の豊川悦司さん加藤あいさん(まだ17歳!)の魅力もさる事ながら、倉敷の懐かしく美しい街並み。音楽も良いです。どこか「時をかける少女」に近いものも感じます。
筒井康隆さんが出演しているので、原作者と勘違いしている方が多いみたいですね。
コロナ禍で荒んだ心が癒やされました!
書いていただき本当にありがとうございましたm(_ _)m
強く円盤化希望です!
・・・・・・・・・・・・
とりえみさん、こんにちは。コメントありがとございます。そして、1999年に1回だけ地上波で放送されたこのドラマを覚えていてくださり、私も嬉しいです。もう22年も経つんですよね。幽霊になっても好きだった人に会いたいと願う祥子さんの切ない思いが伝わって来て感動します。
実はこの舞台となった倉敷周辺を旅行したいと数年前から計画を立てていました。いわゆる聖地巡礼ですが、今はコロナ禍が長引いていますが、収まったら是非訪れて、またブログ等で掲載したいと思います。
なお、このタイトルのブログは4年前に終了しました。今は「SUZUの気ままにブログ三昧」というブログに変わっていますので、ぜひまたご覧いただき、気に入った記事があったらコメントをいただければ幸いです。(SUZU)
投稿: とりえみ | 2021年6月 5日 (土) 21時33分