山寺・山形市内探訪記
この旅行記は、一度は「My log」の中で紹介しましたが、自身の旅行記(紀行文)として残したいと考え、再度編集し直してアップいたします。山形出張にかこつけて、OFF日を利用して、テレビ東京系(BS7)で放送した「駅弁ひとり旅」を観て、予てから訪れたいと思っていた山寺と急遽思いついた山形市内観光(スタンプラリー)の模様をつぶさにお伝えします。出張2日目の記録のみどうぞ。
7月20日(金)くもり
6時半起床。ゆっくりの行動。7時半に食事会場の3階「富士の間」に行ったらガラガラ貸切り。広い結婚式場ホールに客は5~6人。こういう出張は初めて。今朝もバイキング。昨日とメニューが違う。朝メニューだ。デジカメで写真。大好きなウィンナー!
朝から嫌いな小倉智昭の番組でロンドン五輪の金メダル数の予想をしていた。小倉は13個の予想をしていたが、私は9個とみた。北島、内村、女子レスリング、セーリング、女子柔道くらいのものだろう。日本人はプレッシャーに弱いので、シビアな現実を突きつけられるに違いない。金銀銅をあわせても22個程度だろう。なでしこJAPANは応援はするものの銅メダル止まりだ。下手すれば準々決勝でフランスに敗れ、メダルなしで終わる可能性すらある。やはり強豪のアメリカ、フランスには体格差が歴然で勝てないと見ている。W杯は運が良かっただけ。実力ではアメリカとは雲泥の差があった。あのときのような粘り強さが発揮できるかにかかっている。
結局、連れは足の怪我により今日一日ホテルで過ごすことに。私一人で外出。行きはよいよい帰りは怖い・・・。となることもしらず、喜び勇んで出かけた。
8時40分ホテル発。外に出ていきなり気づいたのが肌寒い。昨日までの天気とは対照的。最初は9時台の電車でゆっくり行こうと思ったが、時間がもったいないし、早朝の山寺見物のほうが良さそう。一本早い電車で行くことをこの時点で決意。
8時47分、山形駅発。230円。仙山線の各駅で行く。3つ目かと思ったら、それは快速で、普通は5つ目。もちろん始発なので座れた。ドアの横の横向きのシート。進行方向の山は分厚い雲で雨が降っていそう。傘を忘れたことに気づく。
9時16分山寺駅到着。ホームや駅の見晴台から写真をバチバチ写す。駅の時刻表や案内図もデジカメで撮りまくり。自販機でミネラルウォーターを購入。110円。駅前の蕎麦屋のおばちゃんがえらい商売上手で親切(というよりおせっかい好き)。頼んでもいないのに、地図をくれまくって、「帰り寄ってね」と何気にアピール。
質素で歴史を感じる山寺ホテルを右へ。土産物屋が軒を連ねる通りへ。そして左折。すると朱塗りの風情ある橋を渡った。そして右へ。ここも参道へ続く土産物屋のストリート。女性の店員さんは愛想がよく、挨拶もしてくれる。みちすがら、或るお店ではさくらんぼのソフトクリームを売っていた。このあたりは駐車場500円。1000円以上の買い物で無料。そして芭蕉の句碑のある石段から登山道へ。前途多難を予期させる急階段がいきなり現れた。すぐに根本中堂へ。ほとんど観光客はいない。土日はごった返すだろうに。居合わせた観光客とほぼ同じ行動。写真に入らないように先頭を行きたかったのに、一人旅の若い男の後ろを歩かされる。そして9時35分に思い立ったように実家の母親にTEL。山寺にいることを告げた。松尾芭蕉がこの地で詠んだ句「閑さや岩に染み入る蝉の声」と刻まれた句碑と、芭蕉の銅像があった。神社などを何軒か経由し、9時40分に立石寺の山門へ。300円。結構気さくに話してくれる。自然群生の紫陽花が満開でやたら綺麗。
千段以上も続く石段を登り始めるが、すぐに息苦しくなる。かなりきつい。心臓破り。せめてもの救いが涼しいこと。これで気温が高くて無風だったら死んでた・・・。石段の途中で何度も休み、水分補給。その都度写真撮影。うっそうと茂った杉の林が美しい景観を作り出す。あちこちに石像や卒塔婆などが置いてある。心臓ばくばく。ふくらはぎ痛。
9時48分せみ塚へ。何か物足りないと思ったら蝉の声がまったくしない。しかし土手のあちこちに青々とした色の紫陽花が自然群生していた。順路の道すがらあちこちで咲いていた。うっそうとした杉林が茂り、朝なのに薄暗い。石段で前後に誰もいなくて私一人という状況が何度もあった。途中、工事用の足場のスロープを回りこむように登った。
9時53分に仁王門へ。ここまでくればあと僅か。しかしここで息切れ心臓バクバクで、誰もいないことをいいことに、つい我慢していた唾を吐き捨ててしまった。罰当たり。石段に座り込み、ふくらはぎを揉み解したり、呼吸の回復を待つ。そして9時58分に見晴らしが良い「修行の岩場」へ。山頂近くで障害物がなくなったため、風が強い。汗だくの体に冷たい風が吹き付け冷えて風邪をひきそう。
その時、ずっと行動をメモしていた紙が強風で飛ばされる。崖の斜面の長い草の茎の上で止まり、足場が見えない崖を2歩降り、草につかまりながら何とか回収した。落ちて死んだらしゃれにならない状況だった。そして登山のクライマックスを迎えた。山頂部にあたるもっとも絶景が楽しめる舞台づくりの五大堂へ。10時3分に到着。ここからの眺望は抜群。眼下には山寺駅、鉄橋、土産屋の参道なども見下ろせた。しかし風が強くて寒かった。自分撮り。そこには随分老けた自分がいた。無礼なおっさんの観光客にシャッターを押すよう頼まれた。頼み方が上から目線。ずうずうしい感じだ。ここまで山門から23分だった。休み休み、写真を撮りながらゆっくり来たのに案外早かった。
若い家族連れが現れたため、さっさと下山。ママがミニのショートパンツ・・・。途中から来た道とは別の下山道へ。足場悪く、足を捻らないように細心の注意を払った。途中、紫陽花の回廊を通った。そして10時23分に山門までたどり着いた。往復43分でやってきた。ここは土産物屋(お札売り場)を通らないと帰れない。おばちゃんと話。山形の女性は気さくで話しやすい。男、特におじさんは無愛想だ。そこで娘のためにお守りを購入した。500円。
そして土産物屋の間を縫って、橋を渡り、JR山寺駅へ。来たときに声をかけられた蕎麦屋に寄るはずだったが、朝の重すぎたバイキング朝食がまだお腹にあって、食えないことやメニューを見たら高いこと、それに朝のおばちゃんがいないことをいいことに、そのまま駅へ。10時36分の電車に乗れそうだった。このとき35分。急いで自販機で230円で切符を購入。駆け足でホームへ着いたのはちょうど定時だった。しかし、電車はまだ来ていない様子だった。4分遅れて到着。10時40分にホームに滑り込んだ各駅停車の電車に乗った。ちょうど1時間半の滞在で、早業だった。幸いにしてガラガラで座れた。羽前千歳駅の手前にとても綺麗なキャンパスがあったが、山形県立保健医療大と判明。豪華な作りだった。
このまま山形駅に着いてもホテルには戻れない時間なので、乗車中に次の行動を考えた。「山形市内を見物しよう」とこの時点で決意した。10時59分に7番ホームへ到着。山形の女性は脚が細く、綺麗な人が多い。そして西口へ移動。霞城セントラル方面から降りて線路沿いを歩く。そして車窓から見えた高級住宅街とお堀沿いの道を歩き、11時14分、南門から城跡へ。自販機で南アルプスの天然水を110円で購入。
それにしても山寺往復(山登り)に加え、今日はどれくらい歩くのだろう。足はすでにパンパン状態。ふくらはぎが熱を持っていて悲鳴をあげていた。
散策路を歩く。ここは数十年かけて城跡を復元するようだ。石垣が多数点在。昔ながらの木造の橋があったり、周辺は広大な敷地。写真撮りまくり。11時22分県立博物館前へ。そして隣の東大手門へ。本日櫓を公開しているらしい。城主の最上家の銅像が立っていた。石段を登り櫓へ。するとスタンプラリーをしているらしく、適当にはんこをパンフに押した。案内係のおじさんに説明してもらった。すると観光地を回ってスタンプを8個集めると、「やまがた舞子」の絵葉書セットをもらえるようだ。これがまたかわいい子ばっかり。思わずデジカメで写真を撮った。訪れる観光客もまた可愛い。女の子ひとりで旅している場面も何回か見た。駅弁一人旅のアバンチュールを期待してしまった。すぐに仕事で来ていると戒めた。
案内係のおじさんの勧めで郷土館へ向かう。方向を間違えてUターン。これがまた風変わりな明治大正時代を髣髴させる三層楼16角形の洋風建築。ちょうど7~8人の観光客とぶつかり、写真が撮り終わるまで待たされる。しかし、その中の一人が超美人!シーボルト時代からの医療器具や医療に関する絵や模型などの展示をしていた。写真撮りまくった。
スタンプを専用のパンフに押したが、東門の櫓でそのパンフに押し忘れたことに気づく、さっきの櫓に戻る。そしてスタンプを押したこの瞬間に、残り6つのスタンプがある場所をすべて巡ることを決意した。どうせ一日暇なら、こういう目的があったほうが観光しやすい。それが狙いでこのような企画を考えたのだろうが。しかし、さっき通った霞城セントラルにもう一度最後に行かざるを得ない。足が痛くて仕方ないが、あの舞子写真セットをもらえるなら、老骨に鞭打って歩けるような気がした。美術館の横を通り112号線へ。次に向かったのは「まる八」という名の漬物屋。スタンプだけを押して何も買わず逃げた。12時13分だった。
レンタサイクルで回っている人もいた。足パンパン。市役所脇を通って左折。突き当たりに大正浪漫を感じるような石造りの重厚な建物が見えた。それが次のスタンプ押印箇所の「文翔館」だった。ここは何を隠そう旧山形県庁だった建物。由緒ある時計台まであった。とにかく綺麗。12時26分着。女子高生の一団がそこの芝生でお弁当を食べるようだった。
中に入ってすぐ格式が高い印象を受けた。係りの方々が優しくサポート。案内をつけようとしたが、丁重に断り、案内パンフをもらって自由見学することに。スタンプ4つ目。いきなり赤じゅうたんの木造の階段。首相官邸で閣僚が記念撮影するような作り。知事室や会議室などのほか、山形の今昔を学習できるような細工がいっぱい。資料や映像が盛りだくさん。福島県にもこのような施設がほしい。一番感動したのは、西洋の映画に登場しそうな煉瓦調の中庭。美しかった。写真を撮りまくった。冬ソナのユジンたちが通っていた高校みたい。
その後向かったのは七日町御殿堰。道すがら人工的に作ったような小川の堰を発見。スタンプが見つからず右往左往。やっとのことで、あんみつ屋の中にあるのを見つけた。何か観光協会と町の特定の店が結託して仕組んだようなスタンプラリーだ。金を落とさないとスタンプをもらえないような仕掛け。あえて何も買わず食わず押印のみ。次に向かったのは7つめのスタンプのありかの「まなび館」。山形グランドホテルから左折した左側にある。山形一小学校と隣接。6つ目となるスタンプを押すだけで、すぐ退散。間違って小学校の敷地を横切った。施設は立派。
その後、宿泊先のホテルに近づくように進み、途中にある「紅の蔵」へ。13時12分。ここは食事処だ。でも高そうなのでスタンプのみ。店の人に聞くと裏を回って毘沙門天の庭を通り、裏口から入ったところにあるという。卑しいが食事をしないとスタンプは押せないような場所に置いてあった。でも高そうなので食べず。もう昼下がりなのに朝食バイキングが重かったため、あまり腹が減らない。
あとひとつですべてのスタンプが完成するところまでこぎつけた。最悪なことに、朝、気づいていればその前を通ったのに、さらに1km近くあるいて駅の西口まで往復しなければならない。国際ホテルへ戻る途中、公園の向かいにあるよさげな蕎麦屋を見つけた。ミニスカの女子高生カップルがいちゃついていた。13時18分にその蕎麦屋「山長」へ。OL4人組が先客でいた。座敷へ。160km/hを出した東北のダルビッシュこと花巻東の大谷投手のニュースを伝えるスポーツ紙を読んだ。冷丼ラーメン850円を頼んだ。あまり旨くなかった。OLたちが食べていた950円の樹氷ラーメンのほうが良かったかも。13時40分発。その公園は第二公園といい、何と古ぼけたSLまで置いてあった。
13時42分に国際ホテルへ戻った。ホテルの前は綺麗で大きな山形学院高校だった。部屋には行かず、トイレのみ。レストランはランチバイキングを実施していた。可愛い子が食べていた。そのまま駅方面へ。いい加減足が痛くて棒に。本音ではすぐにでもベッドで横になりたい気分。しかし「やまがた舞子」の写真セット欲しさにまた歩く。駅で待合室に立ち寄って売店でさくらんぼの携帯ストラップを購入。367円。これを知り合いの高校2年生にプレゼントしようと思った。13時56分、霞城セントラルへ。山形の駅周辺はホテルだらけ。ルートイン、第一イン、コンフォートなど。こんなに訪れる人がいるの?人口25万人程度と郡山より少ないのに・・・。1Fの観光案内所で最後のスタンプを押した。一箇所で2つずつ押しておけば良かったと後悔した。何箇所か聞いてたらいまわしにされた後、裏手の観光協会に申し出て、ようやくはがきセットをいただいた。受け取る際に「旅の記念にします」と告げたが、周りは女性だらけで恥ずかしかった。
その後、再び駅の通路を歩き、東口へ。何枚か駅舎を撮影。14時22分、セブンに立ち寄り、缶ビール、いろはす、おかし、カフェオレなど527円分を購入。やっとの思いで14時27分にホテルへ戻った。
くたくた。でも一日涼しかったのでそれが幸い。熱中症にならずにすんだ。ふくらはぎが熱を持つほどの筋肉痛。いったい何キロ歩いたのだろう。部屋ですぐに風呂を沸かし入った。そして今日だけで200枚くらいデジカメ撮影した。メモリーカードもよく持つ。昨年の尾道旅行から使い始めたカードだが、全部で2,000枚近く撮影している。
「やまがた舞子」の詳細はコチラ↓
http://www.yamagata-cci.or.jp/maiko/
記事再編:8月13日(月)
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