想い出の番組「オールナイトフジ」
それは「サタデーナイトは・・・オールナイトフジ!」のタイトルコールで始まった、1980年代に空前の女子大生ブームを巻き起こした毎週土曜日深夜のお楽しみ。お色気ムンムン、現役女子大生の花園、夜通しお祭り騒ぎの終了未定の番組だった。番組から誕生した素人女子大生のユニットは「おかわりシスターズ」、「おあずけシスターズ」、「おねだりシスターズ」「よまわりシスターズ」などで、彼女たちは「オールナイターズ」だった。天才、秋元康が仕掛け人となり、日比谷野音のコンサートを皮切りに、PVやレコーデビューを果たした。これは後のおニャン子クラブの女子高生ブームの手法と同じだった。多人数ユニットの先祖と言っても良いだろう。今回は、私の大学生時代に甘酸っぱい想い出をくれた彼女たちを取り上げ、懐かしんでみたい。
↑実家に捨てずに保管されていたSPレコード
<オールナイトフジの概要>
1983年4月2日に放送開始。初代司会は秋本奈緒美と鳥越マリ。主な出演者には、デビューしたばかりのとんねるずや片岡鶴太郎をはじめ、レコードも出した「おかわりシスターズ」(山崎美貴、松尾羽純、深谷智子の女子大生トリオ)、のちにアナウンサーになった松山香織や佐野美和(ミス日本、元八王子市市議会議員)らがいる。出演している女子大生たちは“オールナイターズ”と称され、タイトルバックでレオタード姿で踊ったり、またアダルトビデオ紹介コーナーで恥ずかしそうに作品を紹介したりした。生放送であり、当時、新宿区河田町にあったフジテレビ前には、オールナイターズ目当てに多くの男が集まったという。
放送開始当初はアダルトビデオ紹介コーナーや性風俗店探訪といった性風俗を扱ったコーナーがあったが、放送開始から一年半たった1984年の10月改編で他の民放キー局が同様の生番組を一斉にスタートさせた。1984年5月1日には火曜ワイドスペシャル枠で初の全国ネットSPが放送された。
1985年初頭にはこれらの深夜番組の過激な内容が衆議院でも問題として取り上げられ、当時の郵政省(現・総務省)からクレームが付き放送内容を変更せざるを得なくなった。各局の裏番組が続々打ち切られる中、『オールナイトフジ』は1985年3月30日放送でいったん終了し、翌週から『オールナイトフジII(実際の番組タイトルはオールナイトフジのまま)』として性風俗の話題を入れない純粋なバラエティとして再スタート。最終的にこの番組は1991年3月30日、第404回を迎えたところで終了した。
全404回の平均視聴率は、3.5%。最高視聴率は、1989年3月25日の7.2%と深夜帯にしては異例の高視聴率を誇った。
では、番組から誕生した人気No.1だった「おかわりシスターズ」のPVをどうぞ!
① 恋をアンコール
② 心はシーズンオフ
http://www.youtube.com/watch?v=XtWj0PCkwXI&feature=relmfu
③ 素顔にキスして
http://www.youtube.com/watch?v=53zO1UXbLXQ
④ 虹色のカノン
伝説の「みんな~ダイスキ~!」の名言を生んだ日比谷野音コンサートの映像はコチラ
私が好きだった夢見る少女「松尾羽純」の映像はコチラ
オープニングテーマに使われた「おねだりシスターズ」の「女子大生にさせといて」はコチラ
この中では明治大学の松山香織が好きだった・・・・。それ以外にもメンバーは慶應義塾大学2名とか、凄すぎる布陣だった。
<オールナイトフジの名物コーナーと事件簿>
「スタジオミニコンサート」
「ちびっこギャングのコント」・・・映像が残されておりません。
「真夜中のエアロビクス」
http://www.youtube.com/watch?v=n4Lu92fmc7Y&feature=related
とんねるずのカメラ壊し事件&照明よじのぼり事件
http://www.youtube.com/watch?v=8d8LBcu55Vo
http://www.youtube.com/watch?v=tog7B_5n_2Q&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=beFWtSdBeAU
オールナイターズ花盛り
http://www.youtube.com/watch?v=2GVTNpsXUFw
松本明子、オールナイトニッポンとのコラボで放送禁止用語絶叫事件
http://www.youtube.com/watch?v=ATk6bybDZvo&feature=related
「オールナイトフジ・スペシャルコンサート」
http://www.youtube.com/watch?v=7PCswJMTuJQ
「名場面集」
感動的なエンディングはコチラ
*この映像をリンクした途端、ユーザー削除されました。ごめんなさい。
この番組について私見を言えば、残念ながら最盛期だった1984年頃に私は北海道に住んでいたため、LIVEでは見ることは叶わなかった。しかし、実の兄がこの頃東京に住んでいて、首都圏では飛ぶ鳥を落とす大ブームだと聞かされていたことで噂に知っていた程度だった。その兄貴が「おかわりシスターズ」や「オールナイターズ」のレコードまで購入し、更には兄貴が所有していたソニーのベータマックスで録画したその番組を見せてもらったのだった。私は生来そういう人気テレビ番組には縁がない方だった。ずっと好きで見ていて、いつか大学生になったら出てみたかった番組に「プロポーズ大作戦」の「フィーリングカップル5vs5」があった。しかし、いざ自分が大学生になった途端、その番組は放送終了となった。1986年4月に晴れて東京キャンパスに移り、三軒茶屋に住んだ途端、女子大生ブームが終焉し、メンバーは大幅入れ替えとなった。山崎美貴、松尾羽純、深谷智子のおかわりシスターズは卒業し、番組を降板してしまった。ブームに乗れないまま、代わって登場した「夕やけニャンニャン」に熱を上げていた。
1990年代に再び新メンバーによる復刻版が制作されたが、あまり関心がなくなってしまった。ちびっこギャングのコントとバブルガムブラザーズの「WON'T BE LONG」がヒットするきっかけとなったくらいしか記憶にない。最近のバラエティー番組は、AKBと嵐が主流で、お色気番組や深夜にバカ騒ぎするようなものは少なくなった。それはそれでいいのだが、何か盛り上がりに欠ける気がしてしまう。常識も見境もない大騒ぎするだけの深夜番組は考えものだが、若者の発散の場があってもしかるべきだと思うのは私だけだろうか。今、バブルの遺産と化してしまったことにいささか一抹の寂しさを拭い去れないでいる。
記事作成:8月9日(木)
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懐かしいなぁ~。
あの頃はバブル景気絶頂期で、日本中が浮かれてましたね。
時の経つのは早いもので、あれからもう30年以上。
オールナイターズだった皆さんは大学生、或いは社会人のお子さんを持つお母さんの年齢、或いはお孫さんが居たとしてもおかしくない年齢なんですよね?
コメントありがとうございました。今は初代のオールナイターズの面々も50代になっているでしょうね。私が好きだった松尾羽純は私より年上でした。山崎美貴は私と同い年でした。バブルの申し子のような存在でした。
もう「夕やけニャンニャン」もそうでしたが、あのようなバラエティ番組は出てこないでしょうね。(SUZU)
投稿: 木枯し紋四郎 | 2016年8月16日 (火) 22時16分