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2013年3月12日 (火)

想い出のドラマ「白線流し」

 若者たちの巣立ちを描いた青春ドラマは、これまで幾度となく制作され放送されて来た。その草分け的な番組はNTV系列の「俺たちの旅」であり、「俺たちの朝」や「俺たちの祭り」に引き継がれた。いわゆる「俺たちの」シリーズだ。若者が避けて通れない、自分の夢と現実の狭間で揺れ動く葛藤、家族や恋愛などの複雑な人間模様、夢破れ挫折を経験し、悩み苦しむ中で、友情が芽生え、裏切りにあいながらも共に助け合い、励ましあいながら成長していく内容で描かれることがしばしである。1980年代は「昨日、悲別で」がその代表格だった。その後、1990年代を代表するトレンディー連ドラとして放送された、鈴木保奈美主演の「愛という名のもとに」もまた青春ストーリーだった。そして筒井道隆、石田ひかりらが出演した「あすなろ白書」もそうかもしれない。しかし、1990年代において、私がもっとも好んで観ていた青春ドラマは「白線流し」だった。覚えているだろうか。地方都市に住む若者たちが織り成す青春ストーリーを描いたドラマで、このレギュラー作品に感銘を受けた若者たちが視聴率を押上げた。番組が最終回を迎えた後も、再編を望む声に後押しされ、毎年のように続編が撮影されては上映されてきた。それは「北の国から」と同様、その後の出演者たちのドラマの続き、そして成長を見届けたいと願う「白線流しファン」のバックアップがあったからこそであった。このドラマが完結してからすでに7年以上が経過してしまったため、忘れている方も多いことと思い、概要とキャスト、ストーリーから紹介したい。

 <白線流し>

 白線流しは、毎年、卒業式の日に卒業生たちが学帽の白線と セーラー服のスカーフを一本に結びつけ川に流す行事。例年3月1日に、岐阜県高山市 にある岐阜県立斐太高等学校で、学校前を流れる大八賀川において行われ、70年以上 行われている行事で、それをドラマ化し、最終回で取り上げて放送した。『白線流し』という行事が全国的に知れ渡ったのは、1992年3月29日にフジテレビで放送された「別離(わかれ)の歌〜飛騨高山の早春賦・『白線ながし』〜」であった。同年に卒業式を迎える斐太高校3年G組の生徒達を追ったドキュメンタリー番組である。その4年後の1996年にフジテレビ系列で連続テレビドラマ『白線流し』が放映され、いっそう知名度があがった。このドラマは斐太高校の「白線流し」をヒントに製作されたが、岐阜県高山市の斐太高校が舞台ではなく、長野県松本市の松本北高の生徒たちの青春群像という設定である。なお、松本北高は架空の高校であり、松本市には「白線流し」の行事を行っている高校はない。

 テレビドラマは1996年1月 - 3月にフジテレビ系列で木曜22:00~22:54に放送された。全11回。連続ドラマ放送では、木曜10時という時間に放送されるドラマとしては視聴率は伸びなかった。しかし、放送終了後に同年代の視聴者からの「ぜひ続編を」という反響が大きく、続編がスペシャル番組として放送され、2005年10月7日放送のスペシャル「白線流し 〜夢見る頃を過ぎても」にて完結した。

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 あらすじは、松本市の松本北高校(架空)卒業間近の3年生を中心とした男女7人の青春物語。偶然出会った定時制生徒との友情、恋愛を松本の静かな風景の下で高校卒業まで綴っていくストーリー。平均視聴率は10.9%で最高は12.6%(第9話と10話)。好評につき、高校卒業後のそれぞれの歩みを追ったスペシャル版が毎年のように制作された。タイトルは以下の通り。

『白線流し 19の春』
1997年8月8日、21:03 - 23:22放送 視聴率19.3%
『白線流し 二十歳の風』
1999年1月15日、21:00 - 23:02放送 視聴率14.4%
『白線流し 旅立ちの詩』
2001年10月26日、21:00 - 22:52放送 視聴率17.1%
『白線流し ~二十五歳』
2003年9月6日、21:00 - 23:09放送 視聴率16.0%
『白線流し ~夢見る頃を過ぎても』
2005年10月7日、21:00 - 23:22放送 視聴率14.5%

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 <キャスト>

 大河内 渉・・・長瀬智也(TOKIO)
                  
 松本北高校の定時制に通う青年。母親が出て行ったあと、父が癌で亡くなり、引き取られた親戚の家でも肩身が狭い思いをしたことから、中学卒業後は一人暮らしをしながら工場で働きつつ、亡くなった父のように天文台で働くことを目指している。成績優秀で真面目な性格だが、不幸な生い立ちからひねくれてしまっており、他人に深入りすることを嫌い、誰に対しても距離を置くようなところがある。
 卒業後は大学に合格するも辞退し、北海道の天文台に就職するが、不景気のあおりを受け天文台が閉鎖。その後東京で園子と同棲生活を始めるも、ホストクラブで働いているところを園子にばれたのがきっかけで別れることに。そして青年海外協力隊の同僚だった美里と結婚するも、死別。岐阜で美里と生活している時も天文の勉強をしていたようである。そしてついに「夢見る頃を」の最後では父の後を継ぎ、念願だった松本の小川天文台の仕事についた。

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 七倉 園子・・・酒井美紀

 松本北高校3年生。明確な夢や目標を持てず、迫り来る進学に悩みを抱えている。現役時は信州大学を受験予定だったが、当日のハプニングで受験できず一浪を決意。
 一年後、早稲田大学に入学し上京するも、卒業時に立てた教師になるという夢を見失い、卒業後は東京の小さな出版社でアルバイトとして働くことに。当初は苦労していたが、だんだんと仕事が楽しくなってきた矢先、故郷松本の高校の誘いを受け、松本白稜高校で臨時講師として働く。その後、教員採用試験に合格し、母校の松本北高校に教師として戻ってきた。シリーズを通して渉に恋心を抱いている。「二十歳の風」までは順調な交際を続けていた二人だったが、「旅立ちの詩」で別れることに。「二十五歳」では渉の結婚を知り、白線を流した川で号泣してしまう。「夢見る頃を」では優介と交際し、結婚するつもりだったが、渉への思いを捨てきれず別れを切り出す。最後に渉と再会し抱き合ったことから、この後再び渉との交際が復活したと思われる。
                                           
 飯野 まどか・・・京野ことみ

 松本北高校3年生。富山慎司とは高校時代から恋人同士。園子とは中学からの同級生。推薦入学による都内の大学への進学が決まっていたが、慎司の雪山遭難をきっかけに将来を考え直し、看護師を目指すために名古屋の看護学校に進学する。
 その後一時期慎司と別れ、先輩医師と付き合っていたが半ば捨てられた形で別れてしまい、再び慎司との交際が復活する。現在は信州大学医学部付属病院で看護師として働いている。「旅立ちの詩」で長年の交際を実らせ、慎司と結婚。「二十五歳」以降出演時のクレジットは「富山まどか」になっている。息子、慎吾をもうけるも、仕事と育児の両立でノイローゼ気味だった。園子の良き相談相手でもある。

 長谷部 優介・・・柏原崇

 松本北高校3年。京都大学への進学を目標として勉学に励み、成績は学年でもトップクラスだった。入試直前に信州銀行支店長の父(佐々木勝彦)が収賄事件で逮捕され大きく揺れるが、その後出会った信濃タイムス記者の影響を受け、弁護士を目指すことに。
 その後念願の京都大学に進学し、司法修習生を経て弁護士になるも、自分の思い描いていた理想とのギャップにずっと悩んでいる。プライドが高く、はっきりと物事を言うタイプ。こちらもシリーズを通して園子に思いを寄せている。連ドラ第一話での園子とのキスシーンはシリーズ屈指の名シーンである。その後園子が渉と交際することになったため、茅乃と交際していたが、自然消滅。「夢見る頃を」ではチャンスとばかりに園子に告白。交際を始め、結婚寸前までこぎつけるも、結局ふられてしまった。しかし何事もなかったかのように、天文台のプラネタリウム作りに参加していた。

 橘 冬美・・・馬渕英里何

 松本北高校3年。将来は女優になる事を目指しており、卒業後は上京し、小さな劇団で役者を目指すも、挫折。
 その後脚本家を目指すべく上京、執筆・投稿をしながら仕事を転々としていたようである。「二十五歳」では、仕事先で出会った士郎と同棲していたが、「夢見る頃を」で士郎に愛想をつかし別れることに。7人の中では一番恋愛に恵まれなかったといえる。実家は浅間温泉にある旅館。この旅館は「尾上の湯」という名前で実際に浅間温泉で営業している。

 富山 慎司・・・中村竜

 松本北高校3年。飯野まどかとは高校時代からの恋人で、まどかのワガママにいつも振り回されている。特に将来何になりたいか目標はなかったが、卒業目前に雪山で遭難。一時記憶喪失に。しかし仲間の支えで記憶を取り戻し、救出してくれた隊員に感銘を受け、山岳救助隊の隊員を目指すべく卒業後は警官に。
 その後まどかと結婚。仕事に家庭に充実した毎日を送っていたが、誤って園子の教え子カップルを追跡し、ケガをさせてしまう。さらにまどかが育児と家事と仕事の両立でノイローゼ気味になっていたこともあり、家族のために山岳救助隊隊員になる夢を諦め、警官を辞め実家の神社の神主になった。7人のなかでは警官時代に出張で東京にいった以外、唯一松本を離れていない。

 汐田 茅乃・・・遊井亮子

 渉と同じ工場で働く女性。渉に恋心を抱いている。そのためか、当時園子に嫌がらせを繰り返していた。さらに、保護観察期間中で筋金入りのワルだった。しかし、6人との友情に触れ、改心。メンバーに加わった。松本市内の私立高校中退。実家は売れない洋品店である。
 その後東京の生地屋で働いた後、スタイリストの道に。順風満帆に見えたが、女優との契約を打ち切られ、一転借金取りに追われるハメに。それでも持ち前の強気な性格でたくましく生きているようである。恋愛面では優介と交際していたが、自然消滅。その後は仕事が忙しく、恋愛する暇もなかったようだ。今となっては高校の同級生だったイメージがあるが、第7話で勇介達に借りたお金を返そうと勇介宅の住所を教えてもらおうとした時(第9話)以外、高校の校舎に入ったことがなかった。しかし、「夢見る頃を」でプラネタリウム作りに参加するため、松本北高校の校舎に足を踏み入れた。

 その他の出演者

 余貴美子、平泉成、白川和子、松本留美、山本圭ほか

 主題歌・・・・スピッツ「空も飛べるはず」

 名場面動画集

http://www.youtube.com/watch?v=mwh-ojAu5as

http://www.youtube.com/watch?v=U53_k0muOBU

http://www.youtube.com/watch?v=2eFvnO0uA2c

http://www.youtube.com/watch?v=pPkdOxpyXvg

 ロケ地

長野県松本市:松商学園高等学校(ドラマでは松本北高校)、松本電気鉄道上高地線、深志神社(慎司の実家)、信州大学医学部附属病院、松本駅ほか。主な舞台となっている。長野県小川村:小川天文台
北海道初山別村:しょさんべつ天文台など
東京都内:第1話、第7話、「-19の春」など
岐阜県高山市:最終話で登場。岐阜県立斐太高等学校など

 関連ブログ

http://loca.ash.jp/show/1996/d199601_hakusen.htm

http://www.valley.ne.jp/~eiichi/

http://www.iris.dti.ne.jp/~temple/haku/hakuindex.html

 さて、いかがだったでしょうか。甘酸っぱい青春時代を思い出させてくれる様な、純粋な心を持った真っ直ぐな生き様を包み隠さず描いた名作ドラマだった。「人を信じることとは」、「人を愛することとは」、「何を夢見てどこに自分が向かおうとしているのか」、先が見えない不安と闘い、葛藤して悩み、傷つき、そしていつしか大人になっていく自分に気づく。このドラマを通していろんなことを学んだ人も多かったと思う。このドラマが完結して8年近い月日が流れた。再びこのような青春群像を描いた秀逸したドラマの登場を心待ちにしている。

 記事作成:1月~2月28日(木)

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