緊急掲載~復興応援ソング~
9月22日(日)の郡山市内は厳重警戒態勢が敷かれ、市内の要所には警察官が立ち、主要道路は通行止めの措置が徹底された。上空にはけたたましく爆音を轟かせて県警のヘリが我が家の真上でホバーリングし、それはものものしい警備だった。それもその筈、この日は午後から皇太子ご夫妻が郡山駅に到着し、待池台にあるハイテクプラザで放射線測定機器の視察を行い、その後、我が家にほど近い喜久田町早稲原にある富岡町民が暮らす応急仮設住宅を慰問、更には東部幹線沿いにある屋内型遊戯施設「ぺっぷきっず郡山」を訪れ、子供たちを激励して歩かれたからだ。皇族方が県内を廻られ、被災者を励ましてくださるのは本当に光栄なことで、未だ収束されていない福島第一原発の放射線被害、風評被害、更には汚染水問題と三重苦に見舞われている県民の苦しみを理解して頂き、国内外に福島の現状を大きくアピールできる機会にもなるからだ。
福島県民の人口が激減し、農作物や水産物が大打撃を受けたまま、再生の見込みが立たない関係者にとって、これは明日の生活をも知れぬ、窮地に立たされた死活問題にほかならないし、未だに住む家を追われ、避難先の仮設住宅で不自由な生活を強いられたままの被災者にとっては、生計が立たず、どこに怒りの矛先を向けていいのかわからないジレンマに見舞われているのも事実だ。
先のオリンピック招致の際、安倍晋三総理は「汚染水問題は政府が完全にコントロールできている」との嘘八百を国外にぶちまけた。この軽々しい発言は責任重大で、オリンピック欲しさの詭弁以外の何物でもなく、公言したからには必ずや有言実行を果たして貰いたい。つまり、国主導で対策を講じ、「完全決着」を果たして頂かないことには県民は納得できない。
近頃の風潮として、震災から2年半が経過し、国民から大震災の記憶が薄らいでしまっているように思えてならないのである。「臭いものには蓋をしろ」的な発想だけは御免被りたい。ここ被災地では、あの悲劇を忘れないために、また二度と繰り返さないために様々な取り組みが行われている。そのひとつが、震災の記憶を過去のものとしないために「復興ソング」を作り、それを被災者達が声を大にして歌い、互いに励まし合っている生きていると共に、福島から今もあの人変わりないの現状を発信している。今日は、そうした復興ソングを取り上げたい。中には涙なくしては見られない感動的な曲もある。挫けそうな時、心が折れそうになった時には、是非とも聞いて欲しい。
「みんなのうた~南相馬 みんな共和国テーマソング」 みんな共和国 with 松本梨香
さあ みんな 夢の中へ おいで おいで おいで
ぼくたちの楽園 みんなのうた
コトバにできないこと たくさんあるよね
だけど 君は昨日を 越えてここに 居るんだ
さあ みんな 夢の中へ おいで おいで おいで
手作りの楽園 ぼくらのくに
あの日観てた夕日と おんなじ色だね
きっと君は明日を 生きるためにいるんだ
タンポポの綿毛は風に乗り
遠い場所から トモダチを連れてくるのさ
さあ みんな 夢の中へ おいで おいで おいで
ずっと続くといいな ぼくらのくに
さあ みんな 夢の中へ おいで おいで おいで
笑顔つないでゆこう ぼくらのくに
ぼくらのゆめ みんなのうた
http://www.youtube.com/watch?v=dIm9-HL6Kqs
この感動的な歌は、震災の被害が甚大だった南相馬を励ますために「みんな共和国」が作ったオリジナルソング。ラジオ福島や地元のテレビ局では、くり返し流されている。
この歌を聞くと「子供は世界の宝」を実感する。明日の社会を築く子供たちは無限の可能性を秘めている。大事に育てたい。彼らの歌声は平和を作るし、元気をくれる。この歌は震災で苦しむ人々に光や希望を与えてくれる、そんな気がしてならない。
「虹を架けよう~福島バージョン~」 さとう宗幸&岩崎宏美ほか
一般社団法人みやぎびっきの会オリジナルソング第二弾。
「虹を架けよう」オリジナル版は宮城県が舞台でしたが、皆様の熱いご要望にお応えして
数多くのアーティストの皆様にご協力頂き、完成致しました。
そして今回も、古波津陽監督のあたたかいPVができました。
是非多くの皆様に可愛がって戴ければ幸甚です。
尚、CDはカラオケも入っており、みやぎびっきの会事務局にて通信販売しております。
こちらの収益金はみやぎびっきの会びっきこども基金を通じて、3.11東日本大震災に
オリジナルはコチラ http://www.youtube.com/watch?v=gWIszAw_CbU
「桜舞う町で」 普天間かおり・村井敏朗
この曲は、町全体が警戒避難区域に指定され、未だに故郷を追われ応急仮設住宅での暮らしを余儀なくされている富岡町復興応援ソングとして製作された。ラジオ福島でメインパーソナリティーを務め、ボランティア活動にも従事している歌手・普天間かおりさんが中心となって作られたオリジナルソング。
富岡町は毎年春に、桜のトンネルが咲き誇る町として有名になった。また5月には、夜の森駅のプラットホームを鮮やかに彩る群生ツツジが旅行客の目を楽しませてくれ、旅人の心を癒してくれていた。一日も早い帰還を願い、魂を込めて歌われている名曲。
「花は咲く」 NHK復興ソング
http://www.youtube.com/watch?v=pJtbQvk9WdU
この歌はあまりにも有名で、今でもNHKでは流してくれている。被災三県出身芸能人が熱いメッセージを被災者に伝えようとしている。
「空になろう」 蘭燃
このPVは個人制作なのか、あまりメジャーな復興応援ソングではないが、映像と歌詞がマッチしていて、聞き手に感動を与える。震災当時、街は停電、水道やガスがストップし、ライフラインは断たれた。ガソリンも手に入らず風呂にも入れない。初めて体験する不自由な暮らし。沿岸部の被災者は津波に自宅を流され、愛する家族を失った。悲しみのどん底を味わい、明日をも知れぬ生活。都会では帰宅困難者が駅に溢れかえり、計画停電まで実施された。あの日の出来事を決して忘れてはならない。だから私は2年半を経過した今、このテーマでの記事を執筆した。日本人はあの日の悲しい出来事から教訓として何を学んだのだろう。絆?助け合いの精神?ボランティアの大切さ?健康のありがたみ?もう一度、被災地のことを考えてほしい。きれい事では片付けられない苦しみを今でも被災者には重くのしかかっている。決して過去の出来事で終わらせてほしくはないから・・・。
なお、スパリゾートハワイアンズ応援ソング「息吹」と猪苗代湖ズの「I love you Fukushima」は過去に何度も当ブログで取り上げたので、今回は掲載いたしません。
記事作成:9月23日(月)
« 歴史に触れる旅(伊達政宗の足跡を追って) | トップページ | CMの彼女④ »
「音楽」カテゴリの記事
- 第69回全国植樹祭ふくしま2018大会テーマソング【GReeeeN/福ある島】(2018.02.17)
- 再ブレイクするバブリーソング(2018.01.06)
最近のコメント