航空業界を舞台にしたドラマ
以前「客室乗務員の出身大学」という記事を書いたら、1年以上が経つのに未だに相当なアクセスをいただいている。かつてフジテレビで「東京コントロール」(川原亜矢子主演)と「東京エアポート」(深田恭子主演)が放送された。この手の航空業界を取り上げたドラマが放映されると、CAやグランドホステス、パイロットの人気が高まり、航空会社への入社は狭き門になることを記事にした。これまで数年おきに、このような航空業界を舞台にしたドラマや映画が制作されてきた。私が幼少の頃から、スチュワーデス(現在・キャビンアテンダント)といえば、女の子の人気職業の最上位にランクインしていた花形職業であった。では、これまでどのようなドラマがあったのかを今回のテーマとしたい。
1 アテンションプリーズ
「アテンションプリーズ」と言えば、紀比呂子。彼女はこのドラマがきっかけで国民的女優となった。タイトルの由来は空港及び航空機内での旅客向けアナウンスに際して前置される「Attention Please」(皆様にご案内申し上げます)に由来しているが、この文言が大流行した。1970年代にTBSで放送された。あらすじは、九州・佐賀県出身の主人公が高校卒業後、スチュワーデス試験に合格して上京し、厳しい訓練を経て国際線スチュワーデスとして活躍するまでを描いている。スチュワーデスという職業への認知を高めたといわれる。表現されるテーマは「美しい心」、名セリフに「大空は私の恋人」「私は世界一のスチュワーデスになる」がある。
2 虹のエアポート
1975年10月7日から1976年1月6日までTBS 系列の火曜20時00分 - 20時55分(JST)に放送されたテレビドラマである。全14回。パイロットを目指し航空学校から航空会社へと進み、厳しい訓練を重ね、一人前に成長していく若者たちの様を、教官やスチュワーデスたちの交流を絡ませながら描く、青春群像ドラマ。航空大学校および全日本空輸(ANA)が撮影に協力しており、オープニングでは当時のANAの主力機であったボーイング727やロッキード L-1011 トライスターの飛行シーンが使われている。
このドラマはライブで見ていた。刑事くんや柔道一直線で国民的な俳優となった桜木健一が熱演した。私は彼と絶世の美人女優だった松坂慶子の恋の行方が気になった。確か実家に当時購入した主題歌「青春の時刻」のレコードが今もあったと思う。
3 大空港
1978年(昭和53年)7月24日から1980年(昭和55年)3月24日に全78話が放送されたフジテレビ月曜9時枠の連続ドラマ。開港直後の新東京国際空港内に設けられた警察庁刑事局国際刑事課の分室「空港特捜部」が空港または空港近辺で発生した事件を解決する姿を描く。空港特捜部のメンバーは戦中派の加賀と若手の部下たちで構成されている。
私は中学時分にこのドラマを見て、大ファンになった。鶴田浩二の名演技が光ったし、若手歌手としてデビューしたての石川さゆり(シスター刑事)が可愛かった。そしてこの主題歌と映像が大好きだった。
4 スチュワーデス物語
風間杜夫がスチュワーデスの訓練の教官役を演じ、その卵を演じたのが堀ちえみ。「ドジでのろまな亀」というセリフは一世を風靡した。また片平なぎさの義手も凄みがあった。客室乗務員(CA)がまだスチュワーデスと呼ばれていた頃の話だ。
やまとなでしこ
フジテレビ系で2000年(平成12年)10月9日から12月18日まで 放送されたテレビドラマである。素敵な王子様を見つければ、幸せなお姫様になれると信じる女性と彼女に振り回される貧乏な男性を通して、男と女の出会いの不思議を描くロマンスコメディ。コメディの基本である「本質の取り違え」を押えながら夢を見ずにいられない女性の孤独を演じた松嶋菜々子の代表作となった。裏話として、内容が生々しいことから、日本航空などの航空会社からの協力を得ることができなかったこともあり、製作時に現役の客室乗務員や、日本航空の客室乗務員を解雇されタレントになった島田律子などに取材し、作品のディテールを作った。
GOOD LUCK!!
2003年1月19日から3月23日までTBS系の日曜 劇場枠で放送された木村拓哉主演のテレビドラマ。ハイビジョン制作。ANAを舞台に、木村演じる若手パイロット・新海元を中心に、恋愛と仕事に生きる人達を描く青春ドラマ。ヒロインは柴咲コウ。共演に堤真一、黒木瞳、竹中直人、いかりや長介など豪華俳優陣が脇に集まった。
第1話放送後から、撮影に全面協力していたANAの株価が上昇。ドラマ放送後、JALなど航空業界への就職希望者が急増する現象が起き、柴咲演じる整備士を志願する女性も多くいた。この航空業界への就職ブームについては、当のTBSのニュース番組の中で当時取り上げられた。
TOKYOエアポート
2012年10月14日から12月23日までフジテレビ「 ドラマチック・サンデー」枠で放送されていた連続ドラマである。地上波の連続ドラマとしては史上初の航空管制官がテーマ。東京国際空港(羽田空港)を発着経由する乗客の命を預かる航空管制官と、航空業界で働く様々な人々の人間模様をリアルに描く。本作は、フジテレビNEXTで放送された東京航空交通管制部(東京ACC)が舞台の「TOKYO コントロール」の2年後を描いた続編である(ただし本作は3D制作はされていない)。この為、前作の出演者の一部が東京ACCからの異動など、何らかの形で引き続き出演している。また前作が「航空路管制業務」と「進入管制業務」を取り上げているのに対し、今作は「飛行場管制業務」及び「ターミナルレーダー管制業務」がテーマである。キャッチコピーは「命を運ぶ責任、空を守る使命。」
他にも「トップスチュワーデス物語」や「スチュワーデスの恋人」、「ビッグウィング」、「東京コントロール」などもあった。
航空業界も格安航空航空会社の参入により、様変わりが激しい。私の幼少の頃は、「日本航空(JAL)」と「全日本空輸(ANA)」、それに「東亜国内航空(TDA)後の日本エアシステム」だった。外国の三大航空会社と言えば「パンナム」「ノースウエスト(現在はデルタ航空」、「アメリカン航空」だった。
記事作成:10月18日(金)~19日(土)
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