新旧MC比較
昭和の時代は、テレビ番組の司会者、つまり「MC」というと、テレビ局のアナウンサーが務めるケースが多かった。NHKは「山川静夫」や「松平定知」、TBSは「久米宏」、日テレは「徳光和夫」、テレビ朝日は「古舘伊知郎」という具合だ。しかし、昭和の後半以降、バラエティー出身の芸人が幅を利かせてきた。時代の背景や流行・風潮がそうしたエンターテイメントを求めた結果だと予想される。
では歴代司会者の中で、番組起用数が特に多く、名司会者と謳われる方々をピックアップして新旧比較をしたい。
1951年~1980年
小川 宏・・・小川宏ショー、ジェスチャー、オールスター家族対抗歌合戦
玉置 宏(B型)・・・ロッテ歌のアルバム、象印スターものまね大合戦
徳光和夫(B型)・・・ズームイン朝、TVコロンブス、歌の大辞テン、THEサンデー
福留功男(A型)・・・アメリカ横断ウルトラクイズ、ブロードキャスター
久米宏(A型)・・・TVスクランブル、おしゃれ、ザ・ベストテン、ニュースステーション
あのねのね(A型2人)・・・飛び出せものまね大作戦
土居まさる(B型)・・・TVジョッキー、ヒントでピント
萩本欽一(A型)・・・欽ドン、欽どこ、週刊欽曜日、仮装大賞、スター誕生
長沢純(O型)・・・ザ・ヒットパレード、スターびっくり箱、アップダウンクイズ
金原二郎・・・底抜け脱線ゲーム、金原二郎ショー、
桂小金治(A型)・・・それは秘密です、ルックルックこんにちは
桂三枝(O型)・・・新婚さんいらっしゃい、パンチDEデート、三枝の国盗りゲーム
1981年~2010年
タモリ(O型)・・・笑っていいとも、タモリ倶楽部、ブラタモリ
黒柳徹子(A型)・・・ザ・ベストテン、徹子の部屋
ビートたけし(O型)・・・TVタックル、元気が出るテレビ、ニッポンのミカタ、風雲たけし城
明石家さんま(B型)・・・さんまのまんま、からくりテレビ、恋のから騒ぎ、さんタク
所ジョージ(O型)・・・学校では教えてくれないそこんトコロ、笑ってコラえて、世界まるみ
え、所さんの目がテン
児玉清(O型)・・・パネルクイズアタック25、TVムック、そこが知りたい
松平定知(B型)・・・連想ゲーム、その時歴史は動いた
関口宏(A型)・・・サンデーモーニング、知ってるつもり、クイズ100人に聞きました
堺正章(A型)・・・チューボーですよ、世界一面白い授業、ザ・トップテン、あるある大辞
典
志村けん(A型)・・・志村動物園、だいじょぶだぁ、バカ殿、
大橋巨泉(B型)・・・11PM、世界まるごとHOWマッチ、クイズダービー
伊東四朗(O型)・・・伊東家の食卓、IQサプリ、芸能人格付けチェック
愛川欣也(A型)・・・なるほどザ・ワールド、アド街ック天国、
島田紳助(AB型)・・・歌のトップテン、ダウトをさがせ、クイズヘキサゴン、ひらめきパス
ワード
みのもんた(A型)・・・プロ野球ニュース、学校へ行こう、朝ズバッ、秘密のケンミンSHOW
逸見正孝(B型)・・・なんてったって好奇心、平成教育委員会、クイズ世界はSHOWbyシ
ョーバイ
古館伊知郎(AB型)・・・ワールドプロレス、報道ステーション
三宅裕司(B型)・・・驚き桃の木20世紀、TV探偵団、いかすバンド天国、どっちの料理
ショー
ダウンタウン浜田(A型)・・・浜ちゃんと、ごぶごぶ、ダウンタウンDX、格付チェック
ナインティナイン・・・ぐるナイ、めちゃイケ、お見合い大作戦、解決ナイナイアンサー
笑福亭鶴瓶(O型)・・・家族に乾杯、A-Studio、桃色つるべ
内村光良(AB型)・・・内村プロデュース、笑神様は突然に、世界の果てまでイッテQ
2011年~
上田晋哉(O型)・・・おしゃれイズム、Going!Sports&News、上田ちゃんネル、ペケポン
有吉弘行(A型)・・・有吉ゼミ、ヒルナンデス、危ない夜会、有吉ジャポン、有吉反省会ほ
か
安住紳一郎(AB型)・・・ぴったんこカンカン、新・情報7days ニュースキャスター、金スマ
中居正広(A型)・・・SMAP×SMAP、ザ!世界仰天ニュース、金曜日のスマたちへ、ナカイ
の窓
さまぁ~ず・・・Qさま、内村さまぁ~ず、ポンコツ&さまぁ~ず、リンカーン、モヤさま2
宮根誠司(B型)・・・情報ライブ ミヤネ屋、Mr.サンデー
過去・現在も第一線で活躍中の大物MC
堺正章、志村けん、ビートたけし、明石家さんま、所ジョージ
こうして見ると、数多くの司会者が登場し、一世を風靡し、一時代を築いた。視聴者を飽きさせない軽妙な進行だったり、とんちの利いた話術で番組を盛り上げた。
最近は、芸人がMCを担当することが多くなったが、才能があるからこそ、このような芸当が成り立つ。局アナとの違いは、言葉遣いが多少乱暴で、上から目線で言う傾向があること。ゲストを立てず、自分が一番目立ってしまうのだ。それが笑い中心の番組コンセプトなら、どうしてもそのような傾向が強くなる。
しかし、時代は変わっても、高視聴率を獲得したり、長寿番組なのは、何らかの特徴がある。それは番組MCが果たす役割が大きい。
そして、毎回の通り判明しているMCの血液型別に見ると、コンビを除き、バランスがよく、丁寧で気配りが利くA型が15人、ついでバイタリティに溢れ、存在感があるO型が9人、そして言葉が悪いが独自の目線で軽妙な話術が冴えるB型が8人、そつがないが堅苦しいイメージを与えるAB型は4人となっている。日本人の血液型分布を考えれば、この比率は妥当だが、芸能界に多いB型が際立つ結果だ。マイペースで、自分の意見をズバズバ述べ、社会批判や反論を堂々と主張するそのスタンスは、ニュースには不向きだが、情報バラエティやドキュメンタリーでは重宝する。
近年、MCの勢力図が大きく変化しているが、番組司会者は放送倫理と公平、公正な立場で視聴者に不快な気分にさせないよう、細心の注意と配慮をお願いしたいものだ。
記事作成:12月3日(木)
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