冬季オリンピックをぜひ福島で!
今年の「平昌オリンピック」は、ロシアが国家ぐるみの違法薬物問題で出場が見送られ、個人参加となったこともあり、日本勢には追い風となり、メダル獲得を量産した。羽生結弦選手の劇的な復活劇、小平奈緒選手の国境を越えた友情ドラマ、女子団体パシュートの見事なオリンピックレコードでの金、そして女子カーリングLS北見の話題など、見ごたえが存分にあった。
なんでもロシア(ソチ)、韓国(平昌)に続き、次回4年後の冬季オリンピックは、またしても同じ大陸にある中国(北京)を会場に行われるという。欧州はトリノ以来、久しく開催していない。冬季五輪というと、どうしても開催国が北半球に限られてしまう。また大会運営能力のある国がどうしても優先される傾向にある。
ここ日本では1972年の「札幌」、その26年後の1998年には「長野」を舞台に華々しく開催された。考えてみれば、「日の丸飛行隊」の表彰台独占から46年、長野からは早いもので20年が経過している。次回の2022年がすでに北京に内定していることからすれば、その次(2026年)の五輪はおそらく北米か欧州だろうが、その次の2030年は日本で開催されてもなんら不思議ではない。長野から32年が経過していることになるし、日本でなら過去の実績から考えても、十分な運営能力はある。
そこで提案したいのは、2030年は我が福島県で冬季オリンピックを開催できないものか?という点だ。
2020年の東京オリンピックからも10年後にあたる。財源は国家予算で賄ってほしい。戦前、あれほど不況と不平が渦巻いていた平昌五輪でも、いざ開催されてみれば、世界各国から観客が詰めかけ、また観光収入は相当なものになる。また、放送権料も財源に含めれば、決して実現不可能な無謀な計画ではない。かつてオリンピック景気で沸いたように、インフラ整備が期待できるし、その経済効果は計り知れない。長野で出来たのだから福島でできない理由などない。
また、福島で開催したい大きな理由は、2011年3月に世界にあれほど衝撃を与えた「東京電力福島第一原子力発電所事故」に見舞われた当地で、もしオリンピックが実現したら、日本の修正力(復元力)を国内外にアピールできる絶好の機会だ。
日本が名実共に震災や原発事故から完全に復興したと全世界に発信できると思うのだ。かつて1945年の敗戦で、打ちひしがれていた国民が、そのわずか19年後に行われた東京オリンピックで復活と復興を果たしたアピールしたことと同様、震災から19年後にあたる2030年に、原発事故に見舞われた福島がこれほどの復興を成し遂げ、世界中からの支援によって立ち直り元気になったことをアピールできる場にしたい。
特に福島県の隣県の海域での水産品は、海洋汚染の危惧からか、外国への輸出でいわれなき制限を受けている。特に日本海らの海産物の輸に厳しい対応をしているのは他ではない韓国だ。日本嫌いはわかるが、正当な理由もなしに、原発事故をネタにどの国よりも先陣を切って日本バッシングを繰り広げ、日本産水産物の輸入禁止措置について日本の勝訴とした世界貿易機関(WTO)紛争処理小委員会(パネル)の判断を不服として、最終審に相当する上級委員会に直ちに上訴する方針を明らかにした。
国際司法の判断にも反旗を翻し、徹底抗戦を叫んでいる。こういうクレーマーを黙らせるためにも、自分の目で見て味わって安全性をわからせるしかない。そのためにも是非、被災県である福島県で世界的なスポーツイベントを開催する必要性があるのだ。
幸いにして、我が福島県はハード面も充実している。フリースタイルのワールドカップ会場にも使用されている「リステル猪苗代」や磐梯山周辺には、アルペン競技も実施可能な広大なエリアのスキー場が数多くある。
ジャンプ台は建設が必要になるが、難しい場合には、長野の白馬のジャンプ台や蔵王のシャンツェを間借りするのも一興だ。リュージュやボブスレー会場や巨大アイスアリーナ(アイスホッケー・フィギュア・スピードスケート)は建設が必要だが、これも既存の施設を利用するなど分散型にすれば何とかなるのではないか。
それにあの白馬のノーマル&ラージヒルのジャンプ台のその後の利用価値が低く、あまりにも勿体無い状況にあるのもリカバーできる。
そして磐梯山エリアの点在するスキー場を、練習会場やレース会場にうまく利用できれば、大会終了後の集客にも繋がると思う。
また、明日を担うチビッコアスリートたちのモチベーションアップにもなる。今から14年後であれば、準備も十分間に合うし、現在、小学生たちが今回のトップアスリートたちの演技や頑張りを見て、自分もいつかあの最高の舞台に立ちたいと思うだろう。選手の強化にも役立つし、スポーツ界全体のレベルアップにもひと役買うことになる。
そして何より訪問客や観客がツアーを組んで、冬の会津や喜多方を観光し、その魅力を存分に楽しんで欲しい。雪をかぶった大内宿や鶴ヶ城、蔵の街喜多方でラーメンを食すのも魅力的だ。猪苗代湖越しに望む磐梯山の景観は圧巻だし、檜原湖でワカサギ釣りを楽しむのもいいだろう。5年連続日本一の日本酒を始め、こづゆやてんぷら饅頭、味噌田楽、高遠そばなど外国人にもウケる食材もふんだんにある。
福島県民が自尊心と誇りを取り戻す契機になるものと期待できる。そして日本中がスポーツを通じて気持ちがひとつになる、そんな夢をぜひ思い描きたいと願う。
言うに及ばないが、オリンピックはスポーツの祭典であり、全世界の人々が特別な関心を持って一堂に会するビッグイベントだ。情報発信はもとより、強大な日本の底力を全世界に向けて発信する絶好の機会になると思う。
最後に、福島県でオリンピックを開催する場合のメリット・デメリットを挙げたい。
「メリット」
日本人選手の競技力向上とモチベーションアップ
巨額な経済効果(観光収入や付加価値が見込める)
人的交流が活性化
福島県産品や名所のPR
福島空港の増便(開催中の国際空港化)
移動が楽(高速交通網が整備されている)でさらなるインフラ整備が進む
風評被害の払拭(安全を己の目で確認してもらえる)
「デメリット」
大会招致や会場建設にかかる巨額の財源の確保
開発による自然環境破壊
最後に、私の大好きなPVをリンクして結びとしたい。福島のPRになれば幸いです。
記事作成:2月22日(木)
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